認知症の発症には、40代からの食生活が大きく影響していることがわかってきているそうです。では、どんな栄養素や食材を摂ったらいいのでしょうか?今回も具体的にご紹介していきます。
神経伝達物質に欠かせない栄養素などを多く含む脳活食材
タンパク質
体をつくる基礎となるのがタンパク質。脳の神経細胞や神経伝達物質など、脳の働きを担うさまざまな器官もタンパク質で作られているのでしっかりと摂取を。また、糖質をとる前にタンパク質をとることで、血糖値の上昇を緩やかにする効果も期待できます。
■多く含む食品:肉、魚、大豆製品、卵、乳製品など
レシチン(コリン)
記憶力や認知機能を司る神経伝達物質がアセチルコリン。アルツハイマー病の人の脳にはアセチルコリンが不足している、との研究結果があります。前駆体であるコリンが不足すると、記憶力の低下や認知症の原因に。コリンはレシチンに高濃度で含まれます。
■多く含む食品:牛肉などの赤身肉、卵(特に卵黄)、大豆製品、鮭など
ミネラル類
脳の働きを調整する神経伝達物質の合成に関与するため、不足すると脳の正常な働きが妨げられます。
■マグネシウムを多く含む食品:大豆製品、ナッツ類、青魚、海藻類
■亜鉛を多く含む食品:カキなどの貝類、牛肉、豚肉、ウナギ
■鉄を多く含む食品:牛肉、ほうれん草、アサリ(水煮)、大豆製品、卵黄など
食物繊維
脳の老廃物蓄積を抑えるビタミンB群は、腸内でも合成されるため、腸内環境が悪化するとビタミンB不足に。また、腸内環境が悪化して炎症が起きると、体や脳の炎症につながります。腸内環境の整備に欠かせない、食物繊維を積極的に摂取しましょう。
■多く含む食品: 野菜、果物、きのこ、海藻、雑穀など
次回は脂肪酸などについてご説明します。
撮影/三木麻奈 料理/舘野真知子 スタイリスト/サイトウレナ 構成・原文/瀬戸由美子