【教えていただいた方】
管理栄養士・調理師・料理教室COOK会主宰。大手食品メーカーに就職後、管理栄養士として妊産婦指導を行う。その後、製菓・製パン専門学校に通いながら、老舗洋食レストランで料理の基礎を徹底的に学ぶ。結婚を機に子育てをしながら料理教室COOK会をスタート。シンプルでおしゃれなレシピに定評があり、各メディアで活躍。管理栄養士の知識を生かして、企業向けのレシピ開発も行う。最近ではYouTubeが好評で、著書に『米粉があれば! パンもおかずもおやつも極上』(主婦の友社)、『母から娘に伝える はじめてのLINEレシピ』(ART NEXT)など多数。
なぜグルテンフリーがいいの?
最近よく耳にするグルテンフリー。そもそもグルテンとはどんなものなのでしょうか?
「グルテンとは小麦粉に含まれる2種のタンパク質が、水を加えてこねることで絡み合ってできる成分です。うどんやパスタ、ラーメンなどの麺類をはじめ、パンやケーキ類にも多く含まれます。
しかし最近では、このグルテンは消化されにくく、とりすぎなどにより腸内環境を悪化させ、アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー症状や頭痛、倦怠感、肌あれの原因になるともいわれています。
そこで、そのグルテンをできるだけ減らそうという健康法が注目されています」(沼津りえさん)
手早く食事をしようとすると、どうしてもパスタやうどん、ラーメンなどのメニューになりがちです。そんなときに大活躍するのがグルテンフリー麵! 最近では新しい感覚のものがたくさん出ています。
グルテンフリー麺には大きく「米が原料のもの」と「豆が原料のもの」があります。
米麺は小麦麺よりもアミノ酸スコアが高く、GI値が低いため食後の血糖値の上昇が緩やかなのが特徴。油の吸収率が小麦粉よりも低いので、ダイエットに向いています。玄米の麺ならさらに食物繊維やミネラルが豊富で、栄養がアップ!
※アミノ酸スコア/各アミノ酸が基準値に対して、どれくらいの割合(%)含まれているかの指標。各必須アミノ酸が100に近いほど良質なタンパク質になります。
※GI値/グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後血糖値の上昇を示す指標。食品に含まれる糖質を吸収する度合いを示し、摂取後2時間までの血液中の糖濃度を測ったもの。GI値が高いほど、血糖値が急上昇します。
また、大豆や黄えんどう豆などの豆が原料のものなら、過多になりがちな糖質まで抑えることができ、不足しがちな良質なタンパク質の補充ができます。
豆と豚肉のダブルタンパク質&食物繊維たっぷり!
黄えんどう豆が原料の「ZENBヌードル」を使用して、糖質オフ&植物性タンパク質たっぷりの麺料理に。これに豆腐の植物性タンパク質と豚肉の動物性タンパク質を追加してダブルタンパク質に。しいたけやたけのこ、きくらげでミネラルや食物繊維を、黒酢で発酵パワーもプラス! 栄養バランス満点の「酸辣湯麵」風に仕上げました。
スープのベースはかつおだしとしょうゆ、塩、こしょうのみ。これに黒酢を加えて少し煮ることで、ふくよかな酸味とコクが生まれます。たけのこと小松菜のシャキシャキ感、しいたけときくらげのツルンとした食感、ZENBヌードルのもっちり感が楽しい一品に。
【使用した麺】
ZENBヌードル(丸麺)
原材料は豆100%。黄えんどう豆の薄皮まで丸ごと使っているので、豆の栄養がそのまま! 1食で食物繊維14g(1/2日分以上)、タンパク質は13gがとれ、ご飯やうどん、パスタから置き換えると糖質は30%オフできます。もちっとした食感で豆のほのかな香りが、汁麺、焼きそば、パスタにも相性抜群。1袋(4食入り)¥792/ZENB JAPAN
【発酵食ポイント】
発酵調味料である黒酢は、必須アミノ酸を含むアミノ酸、クエン酸、ビタミン、ミネラルが豊富。アミノ酸は一般の酢の約10倍も含まれ、疲労回復や血液サラサラ効果があります。
ZENBヌードル「酸辣湯(サンラータン)麺」レシピ
【材料(2人分)】
ZENBヌードル 乾麺:160g(2束)
豚肉ロース薄切り:60g
しいたけ:1個
ゆでたけのこ:40g
きくらげ(生):20g
小松菜:40g
絹ごし豆腐:50g
ラー油:適量
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だし汁(かつお):400㎖
しょうゆ:大さじ11/2
黒酢:大さじ1
塩:小さじ1/4
こしょう:少々
【作り方】
1 豚肉、しいたけ、たけのこは薄切り、きくらげと小松菜はざく切りにする。豆腐は食べやすい大きさに切る。麺は表示時間通りにゆでる。
2 鍋にスープの材料Aを入れ、沸騰したら麺以外の1を入れて煮る。豚肉に火が通ったら麺を加える。
3 器に盛り、ラー油を回しかける。
【調理ポイント】
黒酢は加熱することでまろやかさと旨味が増します。黒酢がなければ、普通の米酢でもOK。
酸味を増やしたければ食べるときに回しかけても。
撮影/沼津そうる 取材・文/山村浩子