大豆100%の麺で糖質オフ&良質なタンパク質を強化!
「グルテンは小麦などに含まれる2種類のタンパク質が、水を加えてこねることで絡み合ってできる成分です。グルテン自体がすべて悪いわけではありませんが、最近ではとりすぎなどにより腸内環境を悪化させ、アレルギー症状や肌あれの原因になるともいわれています。
そこで、そのグルテンをできるだけ減らそうという、グルテンフリーの健康法が注目されています」(沼津りえさん)
グルテンフリーの麺には「米が原料のもの」と「豆が原料のもの」があります。(※詳しくは第1回参照)
今回は国産の大豆を使った麺で、具だくさんの「かた焼きそば」をご紹介します。
麺をカリッと焼いたり、揚げたりする「かた焼きそば」。または「あんかけ焼きそば」と呼ばれることもありますが、この起源は中国の「炒麺(チャオメン)」だといわれています。香ばしくて、カリカリとした食感が食欲をそそります。
ぬか漬けの発酵パワーでビタミンやミネラルアップ!
「特に大豆など豆麺は、ゆでてから焼くと豆の風味がいい感じに際立ちます。エビやイカなどの海鮮と野菜がたっぷりのあんかけとの相性が抜群。さらに、きゅうりのぬか漬けで、コリッとした食感と発酵食の奥深い味わいをプラスしました」
具のエビには体の調子を整えるカルシウム、カリウム、鉄、亜鉛などが、イカはコレステロールを減らす作用があるタウリンを含みます。いずれも高タンパクで低脂質、老化予防に役立つビタミンEが豊富。
小松菜はカルシウムやビタミンKが豊富で、骨を丈夫に保つ働きがあり、こちらも更年期世代に積極的にとりたい食材です。
【使用した麺】
九州まーめん
九州産の大豆100%で作られた、タンパク質と大豆の栄養が詰まった万能麺。糖質量は1玉当たりわずか5.1g。まーめん(ゆで100g)とスパゲッティ(ゆで100g)を比べた場合(参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂))糖質は約82%減! 食品添加物なして、どんな麺料理にもアレンジが可能です。1袋3食入り¥685/うれるや.さわやか
【発酵食ポイント】
きゅうりのぬか漬け/米ぬかにはビタミンB1が豊富。そのビタミンB1が漬けているうちにきゅうりにしみ込み、その量は生と比べて約9倍に。カリウムは約3倍、ビタミンCは約1.6倍に増えます。ビタミンB1やCは疲労回復や皮膚や粘膜の健康を保つ働きが。カリウムには利尿作用があり、むくみ防止に役立ちます。植物性乳酸菌が腸内環境を整えます。
九州まーめん「かた焼きそば」レシピ
【材料(2人分)】
九州まーめん:200g(ゆで・2玉分)
むきエビ:6尾
イカ:50g
きゅうりのぬか漬け:1/2本
小松菜:50g
白菜:80g
しいたけ:1個
にんにく・しょうが(各みじん切り):各小さじ1/2
ごま油:小さじ2(そのうち小さじ1は麺焼き用)
酢:適量
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酒:大さじ1
オイスターソース:小さじ2
塩・こしょう:各少々
しょう油:小さじ1
水:250㎖
片栗粉:大さじ1
【作り方】
1 麺は表示時間通りにゆでて水気をきっておく。エビは背ワタを取り、小松菜と白菜はざく切り、きゅうりのぬか漬けは輪切り、イカとしいたけは薄切りにする。Aを合わせておく。
2 フライパンにごま油をひき、1の麺を広げて入れ、カリカリに焼いて皿に盛る。
3 2のフライパンにごま油を足し、にんにくとしょうがを炒め、香りが立ってきたらほかの具材を炒め、合わせておいたAを回し入れる。
4 とろみがついたら2にかける。好みで食べるときに酢をかける。
【料理ポイント】
麺をカリカリに焼くことで香ばしく、きゅうりのぬか漬けが食感と味のアクセントになります。
【教えていただいた方】
管理栄養士・調理師・料理教室COOK会主宰。大手食品メーカーに就職後、管理栄養士として妊産婦指導を行う。その後、製菓・製パン専門学校に通いながら、老舗洋食レストランで料理の基礎を徹底的に学ぶ。結婚を機に子育てをしながら料理教室COOK会をスタート。シンプルでおしゃれなレシピに定評があり、各メディアで活躍。管理栄養士の知識を生かして、企業向けのレシピ開発も行う。最近ではYouTubeが好評で、著書に『米粉があれば! パンもおかずもおやつも極上』(主婦の友社)、『母から娘に伝える はじめてのLINEレシピ』(ART NEXT)など多数。
撮影/沼津そうる 取材・文/山村浩子