今日は、カスピ海に面する小さな国、アゼルバイジャンから届いた「ザクロソース」をご紹介しましょう。

NOVRUZ ザクロソース(輸入元:アルジャスワールド) https://ask-azerbaijan.site/item/novruz/
「ん? アゼルバイジャンってどんな国だったかしら?」って思った方も多いかもしれません。国の名前は聞いたことがあるけれど、どこにあるどんな国か、すぐには思い浮かばないかなと思います。
アゼルバイジャンはカスピ海の西側、東ヨーロッパと西アジアの交差点に位置する国で、古代遺跡も多く残る長い歴史と豊かな文化を持つ国です。
古くから、ヨーロッパとアジアを行き来するキャラバン(隊商)がこの地を訪れていたため、双方の歴史・文化・食がこの周辺の街や村に伝わり、広まっていったといわれています。

国土は日本の4分の1ほどという小さな国ですが、地域によって気候風土が大きく異なります。雪の多い山々に囲まれた地域もあれば、太陽の光が降り注ぐカスピ海沿いの浜辺もあり。自然の恵み豊かな国です。
そして、ザクロはアゼルバイジャンの特産物のひとつ。ザクロは原産地が中東の果物で、外側は赤い皮に覆われており、中には小さな粒状の果肉がたくさん詰まっています。その粒はルビー色をしていて美しく輝いていることから、アゼルバイジャンにおいては「宝石」と称されることもあるのだそうです。

このザクロソースは契約農家が育てた100%オーガニックの完熟ザクロに、塩を加えて煮詰めたもの。材料はザクロと塩のみで、砂糖不使用・添加物不使用・ヴィーガン認証取得。ナチュラルな味わいが魅力です。美容と健康を意識する女性、妊産婦さん、子どもからお年寄りまで。どなたでも安心して召し上がっていただけるナチュラル食材です。
現地の農家さんが手でひとつひとつ摘み取ったザクロを、古代から伝わる伝統的な製法を用いてソースにし、丁寧に瓶につめていきます。

原料はザクロと塩のみ。砂糖不使用・無添加
ザクロソースは、日本ではあまりなじみがありませんが、アゼルバイジャンにおいては料理に欠かせない、重要な調味料とのこと。
欧米を始め世界のいろいろな国で使われているとのことですので、今後、日本でも広まっていくかもしれませんね。

スプーンですくってひとくち口の中に入れると、甘酸っぱさがふわっと広がり、プチプチとした食感が楽しめます。
現地では、魚のグリルや肉料理のソースとして、素材の引き立てるのに用いられているそうです。ベリーのような香りもしますので、ヨーグルトやアイスクリームなどのデザートにも合いそうです。

このブランド「NOVRUZ」は2015年創業。アゼルバイジャンの女性起業家、Afet (アファト)Ahmadovaさんによって作られました。
このソースは、アゼルバイジャンの長い歴史を通じて受け継がれてきた独特のレシピを活かして「自然でおいしい、そして健康的な食品を世界の皆様に提供したい」という、アファトさんの熱い思いから誕生しました。
小さな国のひとりの女性起業家の「地元の食への愛情」と、「それを世界の人々の健康に役立てたい」という気持ちから生まれた食品が、福井県の輸入商社を通じてはるばる日本に届けられ、日本の女性の美と健康をサポートする。
まさに、私が料理研究家として長年活動してきた思い「食は最も身近な外交」「食することは人の輪なり」ということに通じるなと思いました。
私は先週、シアトルに出向いて、日本の食についての講演を行いました。そして、今週は鳥取県琴浦で開催されたイベントにて、地元の皆さんと地元食材を使った料理作りのお手伝いをしてきました。
まさにこの連載のタイトル通り! 「食のパワーを求めて東奔西走!」 です。
10年間、115回に渡って、国内・海外の美と健康に役立つ食材を紹介してきたこの連載も、これが最終回。
でも、私の旅はまだまだ続きます!
これからもみなさんの美容と健康に役立つ、国内外の食材を求めて旅をし、手軽においしく食べられるレシピを通してご紹介してまいります。
またどこかでお会いしましょう! ありがとうございました。


