オクラは日本人の私たちに馴染みの深い夏野菜の1つですが、ニューヨークのファーマーズマーケットでも夏になるととっても新鮮なオクラが出てきます。日本ではあまり見られないような長いオクラもあれば、可食部分が2~3センチの小さいオクラ、赤紫色のオクラもあります。
日本では見かけることの少ない、長いオクラや赤いオクラなど、バリエーションが豊富なのは、ファーマーズマーケットならでは
柔らかくて美味しいオクラを選ぶコツは、あまり大きくなり過ぎていないものを選ぶこと。大きいオクラは硬いことが多く、それは生でも調理してもあまり美味しくありません。写真のように長くても少ししなっているものは、柔らかく美味しく食べられます。
オクラといえば、なんといってもあの独特のぬめりが特徴的。あのぬめりは食物繊維で、オクラにはいくつかの食物繊維が含まれています。中でも、整腸作用を促してコレステロールを排出する働きをもつペクチンが入っているのが嬉しいですね。肌と粘膜を健康に保つビタミンA、体内に含まれている余分な塩分を排出するカリウムも比較的含まれています。日持ちはあまりよくないので、買ったら早めに食べましょう。また、オクラは火を通す時間が長いと、きれいな緑色が失われてしまいがちですね。ここではぱぱっと簡単にできて、オクラのきれいな緑色と独特の形を生かした3品をご紹介します。
簡単でやみつき! オクラのスパイシー・スナック
オクラで是非試していただきたいのが、ピリ辛ベイクドオクラです。オクラはヘタをつけたまま、縦半分に切ります。それをボウルに入れ、オリーブオイル、カイエンペッパー、塩、パプリカ、クミンを少しずつ加えて全体にまぶすようにします。カイエンペッパーは辛いので、ほんの少しにしておいてくださいね。それを摂氏210~220度のオーブンかオーブントースターで、皮を下にして並べて10分ほど焼きます。クッキングシートをしいてもいいですが、網の上においてもいいです。こんがりカラッと焼けたらベスト。焼けたら熱いうちに食べますが、そのままでも美味しいし、ちょっとレモン汁をかけて食べるのもお勧め!ビールのおつまみにピッタリで、やみつきになる可能性大です!
見た目もワイルドでいい感じです。カリッ、サクッ、がエンドレスになること間違いなし。ぜひ「おかわり」分のオクラも用意しておいて!
かわいらしいルックスに歓声が上がる! 味わいもさわやかな、冷製スープ
こちらはうってかわって、ラブリーな外見。オクラは輪切りにした時の形が、なんとも可愛いですよね。その形を生かした1品と思って考えたのが、こちらの冷製スープです。
空から星が落ちてきたようなかわいらしさ。清涼感のあるルックスも味も、暑い夏にぴったり!
オクラはヘタをとって1本、輪切りにしておきます。細い部分はスープに混ぜましょう。それプラス、ヘタをとったオクラ4本、筋をとったセロリ1/2本、キュウリ1/2本、皮をむいたりんご1/8個、塩胡椒少々、レモン汁大さじ2、オリーブオイル小さじ1をブレンダーにかけてどろどろにします。その量の半分くらいの水、そして氷を2つ入れて、さらにブレンダーで混ぜます。お皿にスープを流し込み、輪切りにしたオクラを散らします。夏らしい涼やかなルックスができました。キュウリ、りんご、レモンを合わせたことで爽やかな味になりましたが、オクラのぬめりで食べ応えもあります。
炒めても美味しいオクラでさっぱり和風パスタ
このスパゲッティーはもう何年も前に思いつき、それ以来毎年オクラの季節につくっています。スパゲッティーを茹でている間に具の用意ができてしまうので、忙しい時にとっても便利! 味は和風! 簡単で美味しくてお勧めです。
オクラをたっぷり入れると、野菜の繊維質もたくさんとれますし、満足感も大! 簡単に済ませたい夏のお昼ごはんにピッタリ
スパゲッティーを茹でている間に、ニンニク1かけをみじん切りにし、玉ねぎ1/4個を細切り、オクラはヘタをとって食べやすい長さに斜め切りします。写真では紫玉ねぎを使いましたが、普通の玉ねぎでも構いません。フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて火をつけ、香りが出てきたら玉ねぎを入れて少ししんなりするまで炒めます。スパゲッティーがあと2分で茹で上がるという時になったら、オクラをフライパンに投入してさらに炒めます。仕上げに塩胡椒少々、鰹節大さじ1・5、醤油小さじ2/3を加えて全体を混ぜます。そこに茹でたてのスパゲッティーを混ぜて出来上がり。何度でも食べたくなる、飽きのこない味だと思います。