乾燥豆を買っておけば、いつでも使えて重宝なひよこ豆を日常に
ひよこ豆は、アメリカでは「チックピー」「ガルバンゾ」または「ガルバンゾビーンズ」と呼ばれています。名前の由来は見た目がくちばしのあるひよこに似ているから、と言われているよう。フムスやファラフェルなど中東料理に使われることが多いですが、私はそのままでサラダやスープ、カレーにも混ぜています。ひよこ豆でお味噌をつくられる方もいらっしゃいますよね。いろいろな使い方ができるので、とっても重宝しています。
ひよこ豆は鉄、たんぱく質、たんぱく質と脂質の代謝に不可欠なビタミンB6、赤血球と細胞の新生に必須な葉酸を比較的多く含んでいます。葉酸は、妊婦さんと授乳中のお母さんにも大切な栄養素ですね。強い抗酸化作用があるビタミンEは大方の豆より多く含んでいて、腹持ちがいいことも嬉しいです。
私はかつては水煮の缶詰を買っていましたが、乾燥豆を煮る方が経済的と気づいてからは、もっぱら乾燥豆を使うようになりました。フムスも乾燥豆からつくったほうが、断然経済的ですし、自分の好きな味のフムスをつくれます。乾燥豆は、たっぷりの水に1晩つけてふやかします。左の豆は乾燥豆の状態で、1晩水につけたものが右側の豆になります。
ひよこ豆の乾燥豆はオーガニックでも手ごろな値段で売っていますので、なるべくオーガニックのひよこ豆を買うようにしています
これを圧力鍋に入れ、豆がかぶるくらいの水を入れて穴をあけたアルミフォイルを落とし蓋代わりにのせます。蓋をして、勢いよく蒸気が出てきたら弱火にして3分。火を止めて10分蒸らして、圧力鍋のおもりが下がっていることを確認して蓋をあけ、ザルにあげます。普通の鍋の場合は、同じ量の水で蓋をして小1時間ほど弱火で煮れば水煮に。ちなみに、水煮すると、乾燥豆の時の約2・6倍くらいに量が増えます。この水煮のひよこ豆を使った、簡単にできるビーガン料理3品をご紹介しましょう。
大人っぽい見た目とスパイス感でおもてなしのひと皿にもなる、ひよこ豆とケールのスープ
ケールと合わせたこのスープは、中東風のスパイス感をお洒落に取り入れた一品で、おもてなしにピッタリです。
4人分の量で、生姜1かけとニンニク1かけはみじん切り、玉ねぎ中1個はサイコロ状に切り、熱くした大きめの鍋にオリーブオイル(またはココナッツオイル)を入れて炒めます。そこにひよこ豆の煮汁に水を足して2カップ分にしたものを加え、ひよこ豆1カップも入れます。ベジタブルブイヨン少々を入れて沸騰させ、塩胡椒少々、カレー粉大さじ1、クミン小さじ1弱を加えます。そこに茎からはずして適当にちぎったケールの葉っぱを、これ以上入らないかなと思うくらいたっぷり入れます。ケールがある程度しんなりしてきたら、ココナッツミルクを半カップ加え、全体を混ぜて火を止めます。粗熱がとれたら、ブレンダーでどろどろにします。それを鍋に戻して温めたらできあがり。トッピングにはスライスした黒オリーブと、砕いたピスタッチオをのせました。きれいなグリーンと黒のコントラストが大人っぽくお洒落!ピスタッチオとの組み合わせで生まれるグリーンの濃淡もきれいですね!是非お試しください。
翌日温め直していただけることも便利! ビーガンにこだわらなければ、ココナッツミルクの代わりに生クリームを使っても美味しいです
ひよこ豆をメインにしたサラダは香味野菜を上手に使って爽やかに!
ひよこ豆をサラダに入れる時は、具の1つとして使うことが多いですが、ひよこ豆がメインのこんなサラダもきれいでしょう?加えたものは刻んだ紫玉ねぎ、赤パプリカ、パクチーです。そこに塩胡椒、ココナッツオイル、アップルサイダービネガーを加えて、全体を混ぜたらできあがり。パクチーの代わりにパセリを使う時は、オイルはオリーブオイル、ビネガーは白ワインビネガーに置き換えてもいいと思います。肉料理や魚料理の付け合わせにも向きます。
シンプルですが、彩りがきれい! サラダの具の1つとしてもよく使われますが、その場合はレタスやケールなど緑の葉っぱ入りサラダに、トマトやブロッコリーなどと共に加えるのがおすすめです
無限に食べないよう注意!(笑) スパイスでアレンジ可能なひよこ豆のロースト
最後に、ヘルシーなおやつやおつまみになるロースト(またはベイクド)ひよこ豆。塩胡椒とオリーブオイルを基本に、その日の気分でいろいろなスパイスを入れていきます。写真のものはカイエンペッパー、パプリカ、クミンを加えました。パプリカは多め、カイエンペッパーとクミンは少なめにしました。美味しかったですよ!お好みでカレー粉やターメリック、カルダモンを入れてもいいと思います。オイルと塩胡椒、スパイスが豆をコーティングするように全体を混ぜたら、クッキングシートをしいたオーブントレイに重ならないように並べます。175度のオーブンかオーブントースターで30分ローストまたはベイクします。その間、10分ごとに豆をかき混ぜて、まんべんなく火が通るようにしてくださいね。
テレワーク中も、コンピュータの横においてポリポリ。砂糖入りのおやつよりギルティフリーなことが嬉しいです
◆ニューヨークから、毎月ZOOMでクッキングクラスをしておりますが、日本からもご参加いただけます。
2月は、日本時間で21日日曜日午前11時から12時に、「クリーミーなトマトのスープ」「ノルマンディー風鶏の煮込み」「シーフードのサフランクリームソース煮」と、簡単にできて美味しいフレンチを3品します。クリーミーなトマトのスープは、ニューヨークのレストランやデリで召し上がったことのある方々から、「大好き!つくってみたことあるけれど、これ!というレシピに出会っていなかったので嬉しい」とのお声をいただいています。ご興味のある方は、プロフィール内のメールにご連絡いただけましたら、詳細お送りさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。