食物繊維が不足している原因として、日本人の穀類離れが要因としてあげられます。主食の白米に大麦を足してみたり、パンをライ麦パンに変えることで効率よく食物繊維を取り入れてみましょう。
お話を伺ったのは
青江誠一郎さん
Seiichiro Aoe
大妻女子大学家政学部 食物学科教授。日本食物繊維学会理事長。雪印乳業技術研究所研究員などを経て現職。近著に『最強! 毒出しごはん』(河出書房新社)
主食に食物繊維を取り入れる
現在の日本人に食物繊維が不足しているのは、主食である穀類の摂取量の減少が一因。
「主食はある程度の量を食べられるので、野菜などの副菜で摂取するよりも効率がいいのです。例えば、朝の食パンをライ麦パンに、昼のうどんをそばに、夜の白米を大麦入りのご飯や玄米、雑穀米に…というふうに、主食を代えるだけで食物繊維の量はぐんと増えます」。
もちろんこれを毎日3食実践するのは難しいけれど、朝だけ、昼だけ…などできる範囲でトライしてみては?
穀類の食物繊維の含有量
下のグラフは100g中に含まれる食物繊維の含有量。断トツに多いのが大麦(もち麦)で、注目すべきは水溶性食物繊維の量! 主食をもち麦100%、もしくは白米に30%加えたもち麦ご飯にチェンジしたり、スープやサラダにちょっと加えるだけでもOK!
主食に加えたい食材
常備する食材に、もち麦、玄米、ライ麦パン、全粒粉パスタ、オートミールなど、食物繊維の優等生を加えてみては? こうした食材をプラスすることで食卓に上る主食をバリエーション豊かにし、おいしく、効率的に食物繊維を増やす工夫を。
取材・原文/山村浩子