最近はサウナ女子が増え、心身ともに軽くなって気持ちよくなる「ととのう」を体感したいという人も増えています。でも、サウナだけでなく、日常の中でも「ととのう」状態がつくれたらいいですよね。
まずは、みなさんが「ととのいたい」理由や、どんなことで「ととのう」ことができるのかについての意識調査を見ていきましょう。
◆「ととのいたい」人は40代女性が最も多い!
「Re:SALAD PROJECT」が2023 年9月14日~9月19日に20~59歳の男女1,000人に実施した「ととのうに関する意識調査」によると、サウナに限らず「ととのう」状態になってみたいかという質問に対し、49.4%の人が「ととのいたい」と答えました。
なぜ「ととのう」状態になりたいかという質問では、「リラックス」「リフレッシュ」「ストレス解消」の3つの理由が上位を占める結果に。
また、サウナ以外でも「ととのいたいか」という質問では、全体では「とても思う」「やや思う」を合わせると86.8%の人が「ととのいたい」と回答。40代女性に絞ると、実に96.0%の人が「ととのいたい」と回答しました。
そして、サウナ以外で「ととのう」ために取りたい行動としては、「良質な睡眠」が1位。それ以外はほぼ同列で「自然に触れる」「入浴」「運動」「栄養バランスの良い食事/規則正しい食事」という答えに。
◆ポイントをおさえれば、サラダで栄養バランスをとって「ととのう」こともできる!
「ととのう」ために取りたい行動の中で、今回は食事に着目。中でも、手軽に取り入れられる料理のひとつ「サラダ」で、自然と心と体が「ととのう」ための3つのポイントを、料理研究家・西岡麻央さんに教わりました。
【1】栄養価の高い旬食材を取り入れましょう
旬の食材には、季節ごとの体調の変化に効果が期待できるものがいっぱい。積極的に取り入れていきましょう。
〈旬野菜の効果と旬野菜の一例〉
●「春野菜」:眠っている体を目覚めさせます。アスパラガス、たけのこ、さやえんどう、新玉ねぎなど
●「夏野菜」:体の熱を取り、夏バテの疲労回復に適しています。トマト、ゴーヤ、なす、きゅうり、ピーマンなど
●「秋野菜」:冬に備えてエネルギーを蓄えます。さつまいも、にんじん、しめじなど
●「冬野菜」:体を温めやすく、冷え性や風邪予防が期待できます。大根、白菜、ねぎ、ほうれん草、小松菜など
【2】食材の香りを楽しむ
食材が持つ香りの中には、人の心に影響を与えるものもあります。香りまで楽しむことで、イライラを抑える効果や心を落ち着かせる効果、交感神経の活性化が期待できます。例えば下記のような食材の香りを取り入れてみてもよさそうですね。
〈香りの効果の一例〉
●セロリ:独特の香り成分であるアピインには鎮静作用があり、イライラを抑える効果があると言われています。
●しょうが:食欲増進や消化機能向上が期待できます。
●柑橘系の果物:柑橘系の香りと味は交感神経を活性化させ、気分を高揚させるとされています。
【3】色のパワーを生かす
野菜には色鮮やかなものもあり、緑や白、紫、黄色、赤などさまざまな色のものがあります。気分を上げたいときは鮮やかなカラーを取り入れるなど、目的に合わせて色を取り入れてみましょう!
〈色の効果の一例〉
●白:鎮静
●紫:落ち着き、優雅
●黄:明快、楽しい
●茶:陽気、落ち着き
◆野菜の料理家が監修!ととのうサラダのレシピを紹介!
サラダに使う野菜の選び方ひとつで、「ととのう」状態が作れるなんていいですね。西岡先生に、この時季に手に入りやすい食材で作れる「ととのうサラダ」のレシピを教えてもらいました!
こちらのサラダは、旬食材、香り、色と「ととのうポイント」の3つすべてが入ったもの。
冬野菜のかぶは胃腸を温め、冷え対策にぴったり。
そして、しょうがが入っているので食欲増進効果があるほか、香り成分のシネオールが心を落ち着かせてくれます。
リラックス効果は色でも。白と茶色がメインのこのサラダは鎮静のパワーが。
食べるだけで体を整え、気持ちを落ち着かせてくれて、心身ともに「ととのう」に導いてくれます。
かぶとマッシュルームとくるみのサラダレシピ
●材料(1人分)
- しょうが…10g
- ブラウンマッシュルーム 40g(10g ×4個)
- カリフラワー…60g
- かぶ…1 個
- 油…適量
- もち麦と雑穀ミックス(炊いてあるもの)…40g
- ガルバンゾー(水煮)…50g
- くるみ…10g
- ごまドレッシング※…適量
●作り方
1.しょうがは千切りにする。マッシュルームは縦半分に切る。カリフラワーは小房に分ける。かぶはくし形に切って皮をむく。
2.フライパンに油をひいたらしょうがを入れて加熱し、香りが出てきたら、カリフラワー、かぶ、マッシュルームを綺麗に焼き色がつくまで加熱する。
3.器にもち麦と雑穀ミックス、ガルバンゾーを敷き、2を乗せて、粗く砕いたくるみをトッピングしてドレッシングをかける。
※ごまドレッシングを自分でつくる場合のレシピ
●材料(作りやすい分量)
- 白ごまペースト…大さじ1
- すり白ごま…大さじ1
- 砂糖…大さじ1
- 牛乳…大さじ2
- 米油…小さじ2
- 塩…ひとつまみ
- 穀物酢…小さじ1
- しょうゆ…小さじ1
●作り方
ボウルにすべての材料を入れて混ぜ合わせる。
「しょうがの香りが広がる油で香ばしく焼いた食材がゴロゴロ入り、一口食べるとみずみずしい野菜の優しい甘みを楽しむことができます。野菜の下にはもち麦や雑穀、ガルバンゾーを敷き、ドレッシングを絡めながらいただく美味しさはサラダならでは。ほんのり温かく、穏やかな気持ちになれるサラダです」(西岡さん)
おしゃれで、手軽に作れそうなサラダなので、早速取り入れたくなりますね。
サラダを作る際は「ととのう」3つのポイントを意識して、心も体も健やかに過ごしましょう!
教えてくれたのは
大学卒業後、航空会社で客室乗務員として4 年間勤務。国内線・国際線共に担当する。不規則な生活リズムと食生活を解消するため休日に通いつめた料理教室で、食べ物が心と身体に与える影響力を実感し、料理の世界に身を置く大きなきっかけとなる。退社後は料理研究家の井上絵美に師事し、エコールエミーズ・プロフェッショナルコースにてディプロマを取得。現在はCM 、広告、雑誌、Web などで野菜を使ったレシピの提案を中心に活動している。野菜を使って心と体を整える栄養満点レシピ、ベストな体型をつくための野菜の取り入れ方は日々研究、開発中。
資料提供/Re:SALAD PROJECT
構成・文/倉澤真由美