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iDeCoで賢く年金を増やす「増やすお金・2」/老後に必要なお金「4つのお財布」⑤

iDeCoという個人型確定拠出年金を知っていますか? 任意で加入ができる国の年金制度のひとつで、運用益がねらえるだけでなく税金控除によるメリットも。このiDeCoを利用した年金運用の方法を、ファイナンシャルプランナーの山中伸枝さんに詳しくお伺いしました。

 

教えてくれた人

山中伸枝さん ファイナンシャルプランナー

山中伸枝さん
Nobue Yamanaka

ファイナンシャルプランナー。FP相談ねっと代表、一般社団法人公的保険アドバイザー協会理事。わかりやすい説明で、個人相談のほか講演会やメディアでも活躍。『50歳を過ぎたらやってはいけないお金の話』(東洋経済新報社)『「なんとかなる」ではどうにもならない 定年後のお金の教科書』(クロスメディア・パブリッシング)など著書多数

 

運用益がねらえるだけでなく税金控除によるメリットも

 

老後資金のベースとなる年金を増やすなら、iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用を。国の年金制度のひとつで、加入は任意。

 

自分で掛金を出し、用意されている定期預金や保険、投資信託の中から好きなものを選んで運用。掛金と運用益の合計額を将来年金として受け取れます。

 

「最大の魅力は、『掛金は全額所得から控除』『運用益が非課税』『一括で受け取る際は退職金扱い、分割で受け取る際は公的年金扱いとなり、税金を優遇』と、トリプルで節税になる点です。

 

運用でどれだけ利益が上がるかは未知数ですが、税金が減るのは確実。その分が手元に残るのですから、リターン(投資額に対する利益)は大きいですよ。

 

資産を育てるイメージイラスト

 

利用するには、iDeCoを扱っている金融機関に専用口座を開く必要がありますが、金融機関によって投資信託の品ぞろえが違うので、事前にリサーチしておきましょう。

 

また、始めるときと運用中は手数料がかかるため、手数料が割安なところを選ぶのもポイントです」

 

 

●iDeCoとは?

 

60歳で年金を受け取れるのは、通算加入期間10年以上の人のみ。10年未満の場合は、加入期間に応じて受け取り開始年齢が引き上げられます。なお、掛金を払って加入できるのは60歳までですが、70歳までそのまま運用し続けることも可能

 

iDeCoとは? ●20歳以上60歳未満の年金加入者が利用できる ●年金が受け取れるのは満60~70歳までの任意のタイミング(加入期間で異なる) ●3つの税制優遇がある ・掛金はすべて「所得控除」の対象になり、所得税・住民税が節税できる ・運用で得た定期預金利息や投資信託運用益に通常約20%かかる税金が非課税になる ・受け取り時は「公的年金等控除」「退職所得控除」の対象になり、税金が控除される ●掛金上限額は属性によって異なる

 

 

●属性別毎月の掛金上限額

 

属性別毎月の掛金上限額 自営業 月額6万8000円 専業主婦 月額2万3000円 会社員(企業年金なし) 月額2万3000円 会社員(企業年金あり) 月額1万2000円 公務員 月額1万2000円

勤務先で企業型確定拠出年金に加入している場合、iDeCoが利用できるかどうかは、その企業の規約によって異なります。詳しくは公式サイトで確認を

 

 

イラスト/サンダースタジオ 取材・原文/村上早苗

 

 

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