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54歳専門職のモヤモヤ「50代ですが、セックスも結婚も未経験。後悔しています」/人間関係、仕事、セックス…アラフィフの”モヤモヤ”を一刀両断!藤森かよこの「読むワクチン」

藤森かよこ先生にズバッと、言葉のワクチンを打っていただくこの連載。それぞれの人生を生きてきたアラフィフともなると、心のモヤモヤの内容も千差万別。今回は、子ども時代のトラウマが一因で、ヴァージンのまま50代になった女性のモヤモヤへのワクチンです。

言葉のワクチンを打ってくださった方(回答者)

藤森かよこ
藤森かよこさん
福山市立大学名誉教授、文筆家
公式サイトを見る

1953年愛知県名古屋市生まれ。南山大学大学院文学研究科英米文学専攻博士課程満期退学。岐阜市立女子短大、金城学院大学短大部、桃山学院大学、福山市立大学を経て、福山市立大学名誉教授。アメリカの国民的作家であり思想家のアイン・ランド研究の第一人者で、アイン・ランドの大ベストセラー『水源』『利己主義という気概』(ともにビジネス社)を翻訳。著書に『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』『馬鹿ブス貧乏な私たちを待つろくでもない近未来を迎え撃つために書いたので読んでください。』『馬鹿ブス貧乏な私たちが生きる新世界無秩序の愛と性』(すべてKKベストセラーズ)、『優しいあなたが不幸になりやすいのは世界が悪いのではなく自業自得なのだよ』(大和出版)、『ニーチェのふんどし』(秀和システム)などがある。

 

<54歳専門職のモヤモヤ>

 容姿にコンプレックスがあります。

子どものときに、祖母が「あの子は器量がよくないから、手に職をつけさせたほうがいい」と親に話しているのを聞いてしまったこともあります。

そのせいか若い頃に男性に優しくされたときは「私に優しいなんて、何か裏がある」と勘ぐってしまい、深いつき合いになりませんでした。

看護師になり、一人で暮らす分には経済的に不自由はありません。

でも、「たとえヒモのような相手でも、一度は結婚すればよかったかな」、「少なくともセックスはしておいたほうがよかったかも」と、近頃考えるようになりました。

今は体型もすごいことになっていて、他人様に裸を見せられる状態ではないので、今さら悔やんでも遅いのですが…。

 

 

<藤森かよこ先生があなたに打つ「本日の言葉のワクチン」>

 

あなたには伸び代があります。伸び代しかない、と言ってもいいくらいです。

 

容姿にコンプレックスがある? 私は71年生きてきて、あえて強い言葉で言いますが、とんでもないブスやとんでもないデブなんて、この日本で見たことがありません。

 

だからあなたも、きっと他人から見ればたいしてブスでもデブでもないのだろう、と思います。

 

たとえ万が一、あなたが実際にブスでデブであったとしても、若いときと違い、(まともな)大人の男は内面を(少しは)見るようになっています。

年を重ねたら、たいていの男は気後れしちゃって、若い美人を相手にする自信なんてありません。(そういう自信があったら病気です。変態です。)

 

若い頃は女性の内面や感情を見ているようで全然見ていなかった男性も、50代ともなれば若い女性と話題を合わせたりするのもしんどくなり、容姿は惹かれる絶対条件ではなくなっています。

 

つけ加えれば、そもそも外見に関して、完璧な人よりもマイナス要素を持っている人をセクシーだと感じる人だって、少なくありません。いわゆる「デブ専」と言われるような好みを持っている人もいますし、容姿に関して本当に人それぞれなので、気にしなくていいです。

 

 

「これからの人生、気持ちのよいおしゃべりができる相手が欲しい」と思っている大人の男性は意外と多いものです。

そうした男性に、あなたはうってつけです。

 

あなたは経済的にも精神的にも自立していて、社会経験が豊富。

看護師という仕事柄、いろんな人生模様も見てきたでしょう。

安心して話をすることができる、心許せる相手になり得ます。

 

だから私はあなたに「後妻業」をおすすめします。

つまり、バツイチ男性とマッチングすれば可能性が大きく広がる、と言いたいのです。

 

そもそも「気づけば、性愛がもう成立しない年齢になってしまっていた」といって困っているのは、大人の男のほうです。

 

先ほどバツイチ男性をおすすめしましたが、なぜかというと、特に結婚経験はあるが今は独り身という男性は、今まで家庭の問題を後回しにしていた傾向があるから、「次にチャンスがあれば、家庭を大切にしよう」と考えているタイプがいるから。

そこが狙い目です(笑)。

 

54歳。本当にこれから結婚なり、セックスなりを経験したいと考えているなら、実現可能な年齢です。心配ありません。

あなたが本気なら、必ずできます

 

ひとつだけ、すぐに取り組んでほしいのは、肌をいたわること。

 

せっかく肌を合わせるなら、すべすべした肌でいたいでしょう?

それは相手のためではないんですよ。自分を大切にしてください、自分自身をいたわってください、ということです

そして、いつ何時どき、来るかわからない「その時」に向けて、準備をしてくださいね。

 

取材・文/中沢明子 写真/Unsplash

 

 

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