HAPPY PLUS
https://ourage.jp/future_planning/more/378830/

「楽しく暮らすお手本は、母」という行正り香さんの、おもてなし術

自宅に友人を招く機会が多いという、料理家、インテリアデザイナーの行正り香(ゆきまさりか)さん。特別なことはせず、ゆっくり、のんびりした時間を一緒に楽しんでいるそう。暮らしのお手本は「母」と話す行正さんに、気軽なおもてなしのコツを教えていただきました。

友達が遊びに来てくれるのは、豊かな人生

私の母は今、85歳。福岡に一人でいるのですが、おかげさまで元気で、好奇心旺盛な性格は変わらぬまま、日々の暮らしを楽しんでいます。

 

とはいえ、年齢も年齢ですから、体に不調をきたすときもあります。

 

先日、母は転んで膝の骨を割り、ケガをしてしまいました。しばらくどこかへ出かけるのは難しい状況でしたが、友達が家に遊びに来てくれたので、療養期間中も楽しく過ごしていたようです。

 

友達が家に遊びに来てくれる…これ、とても大切なことだと私は思っています。

行正り香さんスタジオにてインタビュー写真

ちょっとしたお菓子を持ち寄って、おうちでおしゃべり。「私、ケガしちゃったから、うちに遊びに来て」と言える相手がいる人生は、とても豊かです。気兼ねする必要がない相手とのおしゃべりは、認知症予防にもなりますしね(笑)。

 

家で楽しめれば、外で会うより、お金もそれほどかかりません。年を重ねるとそもそも外に出るのが少しおっくうになるかもしれませんが、自宅でお菓子を作ったり、友達とお茶やお酒を飲んだりできれば、素敵な時間を過ごせるでしょう。

 

母のところには、10歳以上年下の友達が遊びに来てくれて、泊まっていった日もあったそう。東京にいて、頻繁に行くことができない娘としては、本当にありがたいことです。

 

おもてなしは人生の種まき

ただそれは、普段から「いらっしゃい、いらっしゃい」と、母が気軽に家に人を招いていたからこそ、できた関係性だと思います。

 

母も私も人を自宅にお招きして、おもてなしすることが大好き。遠慮なく遊びに来ていただけると、私もとてもうれしいからです。

 

最近は月に一度、友達が我が家に集まって、おしゃべりに花を咲かせる会を開いています。

行正り香さん、収納扉と一体化した冷蔵庫

我が家はオープンキッチンなので、収納家具を造作して冷蔵庫の扉を貼りつけるなど、最初から冷蔵庫を隠すように計画しました。

 

行正り香さん、調理家電は引き出し式の棚に収納

調理家電なども、あらかじめ何をどこに入れるか考え、引き出し式の収納棚を作って、すっきりとしたキッチンにしています。

 

 

母の家に遊びに来る友達は、いろんな趣味を通じて親しくなった方が多いそうです。仕事で出会う人も大切ですが、共通の趣味を持つ人も大切にしたいですね。

行正り香さんのおもてなし。おしゃれな酒ビン。

私は単に楽しくておもてなしをしてきましたが、母の今の暮らしを見ていると、楽しみながらずっと続けてきたおもてなしは「種まき」でもあったんだな、と改めて思います。

 

お友達を招くからといって、大層な準備なんてしなくていいんですよ。家族の食事の延長線上でいい。

 

私はワインが好きなので、普段の食事にちょっとよいワインをプラスして、テーブルセッティングするくらい。

これは私がテーブルセッティングといった用意をすると、自分自身もリフレッシュできるからやっていますが、料理するのが面倒なら、宅配で何か頼めばいいですし、おもてなしの仕方は人それぞれで、まったくかまわないと思います。

 

私もワインだけ用意して、ウーバーイーツで頼んだ料理をきれいに盛りつけるだけ、なんて日もありますから(笑)。

 

自宅でのおもてなしで大切なのは、外では味わえない、ゆったり感、のんびり感。ホームパーティを特別なものと考えず、日常の行事のひとつとして、気軽に開いてみてはいかがでしょうか。

 

おいしいものを、少しだけ

スタジオと私が呼んでいる、こちらの別宅には、大人数で食事のできる部屋があります。

行正り香さんのスタジオ、客間。大きなダイニングテーブルが中央に。

普段は真ん中に大きなダイニングテーブルを置いていますが、誰かが泊まるとなったら、みんなで「よいしょ」と端に寄せて、雑魚寝ができるスペースに早変わり!

 

私のお客さまだけでなく、娘たちの友達が複数人、遊びに来ても大丈夫です。雑魚寝でわいわい夜を一緒に過ごすのは、究極のゆったり、のんびり時間。納戸に敷布団など、何人分かのお泊まりセットをしまってあります。

 

それから、人を招く際にも、自分の時間を楽しむ際にも、近所にあると重宝するのが、よい食材を置いているスーパーマーケットです。

安さを売りにしたスーパーがあったら、もちろん便利ですが、年を重ねると食が細り、食べる量がだんだん少なくなります。

 

少ししか食べられないなら、やっぱりおいしいものを食べられたらいいですね。大量に買う必要もありませんから、一見、高価に感じても、全体で見れば大きな支出にはならないはず。

誰かが遊びに来るときは、試してみたかったものを一緒に食べるのもおすすめです

 

もし、これから引っ越すなら、よいスーパーや商店が近くにあるかどうかも、譲れない立地条件のひとつに加えていただきたいと思います。

 

行正り香
行正り香さん
料理家、インテリアデザイナー
公式サイトを見る
Instagram

福岡県生まれ。高校3年生からカリフォルニアに留学。大学卒業後は広告代理店でCMプロデューサーとして活躍後、料理研究家となる。またデンマーク親善大使に選ばれるなど北欧インテリアに造詣が深く、インテリアコーディネーターやリフォームプランナーとして、多数の家づくりに携わる。料理レシピ本のほか、インテリア本、英語スピーキング教材など著書は50冊以上。2023年、東京国立博物館のアンバサダーに就任。館内のレストラン・カフェ「ゆりの木」の照明ディレクションのサポートを務める。最新刊は『人生を変えるリノベーション』(講談社)。

 

撮影/藤澤由加 取材・文/中沢明子

 

心地よい住まいづくりのヒントがたくさん!

行正り香さんの最新刊『人生を変えるリノベーション』

MyAge

大人のからだバイブル vol.2 「痛み知らずの体になる!」

OurAgeの人気記事が1テーマムックに!
何度も読み返せる保存版OurAgeです。

MyAge
試し読み Amazon Kobo 7net

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

特別ステップアップセット!モイスチャークリーム 1×3本が付いてさらにお得なセットが販売中!

特別ステップアップセット!モイスチャークリーム 1×3本が付いてさらにお得なセットが販売中!

PR
<前の記事

<前の記事
第7回/行正り香さんが思う「住まいづくりで、最初に考えておくべきこと」

この連載の最新記事

「楽しく暮らすお手本は、母」という行正り香さんの、おもてなし術

第8回/「楽しく暮らすお手本は、母」という行正り香さんの、おもてなし術

行正り香さんが思う「住まいづくりで、最初に考えておくべきこと」

第7回/行正り香さんが思う「住まいづくりで、最初に考えておくべきこと」

将来の自分のために「逆算」する。行正り香さんが「終の棲家」に求めた条件とは?

第6回/将来の自分のために「逆算」する。行正り香さんが「終の棲家」に求めた条件とは?

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル