5月から始まった新連載、「NY発! 美しくなるトリプル美食」。NY在住のファッションジャーナリスト、杉本佳子さんが、感度の高いアンテナで見つけた、「目にも美しく、きれいになれる、美味しいもの」=「トリプル美食」の、簡単レシピをご紹介します。
今回の美食アイテムは、
「ケール」。
そう、最近では日本でも見かけます。ただ、身体によさそう!と、買ってはみたものの、扱い方がよくわからなくて、「なんだか苦いし硬いし・・・」と、持て余していた人も多いのでは?
「それが、簡単に柔らかくなって、ナマでもサラダにして、美味しく食べられるんです!」というからびっくり! 今回も新鮮なトリプル美食ネタ、見逃せません!
ケールが美味しくなる、魔法のマッサージ?
日本でケールといえば、長年「青汁の材料」というイメージがもたれてきましたね。ニューヨークでは、ケールといえばサラダにするのが最も一般的です。
ケールはスーパーマーケットでは一年中手に入りますが、ファーマーズマーケットでは初夏から初秋にもっとも多く見かけられます。ビタミンCと共に、肌と粘膜を健康に保つビタミンAも豊富ですので、お勧めの野菜の1つです。
ファーマーズマーケットでは、ケールの苗木が売られていることもあります。種類も何種類かあって、好みで選ぶことができます。
ところで、ケールの葉っぱは「硬い」というイメージをもたれがちで、柔らかく食べるために茹でたり千切りにしたりする方もいらっしゃるようですが、実はそんなことをする必要はまったくありません。太い茎からはずして食べやすい大きさにちぎったケールの葉っぱにオリーブオイルをもみ込むだけで、生のまま柔らかく食べることができます。ボール一杯になっていたケールの葉っぱ、オリーブオイルをもみ込んでいくと、かさが半分近くに減ります。
英語ではこのプロセスを、「ケールをマッサージする」と言います。鮮やかな緑色に仕上がりますので、食べた人から「このケール、火を通していないんでしょ?それでなんでこんなに柔らかくて色もきれいなの?」と驚かれることがあります。
これをする時は、オリーブオイルがお勧めです。以前、ごま油で試したことがありましたが、オリーブオイルほど柔らかくなりませんでした。ちなみに、葉っぱが柔らかくなるにつれて水分が出ますので、この後サラダに使う時は、水分を切ってから使ってくださいね。
ケールと相性良しなのは、鮮やか野菜とエディブルフラワー
この後は、お好みの具を加えてケールのサラダをつくります。切った野菜をケールに混ぜてから盛り付けてもいいですし、ケールの葉っぱだけを先にお皿やボウルにしいて、その上に具をのせていってもいいと思います。具はトマト、赤や黄色、オレンジのパプリカ、アボカドなどカラフルな野菜を入れると、全体的な見た目がとてもきれいになります。
こちらはトマト、そしてローストしてバルサミコビネガーにつけておいたビーツを加えたケールのサラダです。ビーツはオーガニックのものであれば、きれいに洗って、硬いところを切り落とし、一口大くらいに切って、塩コショウとオリーブオイルをまぶし、オーブンで170度くらいで20分から25分くらいローストし、熱いうちにバルサミコビネガーにつけておきます。この下ごしらえをしたビーツを使わない場合は、バルサミコビネガーやワインビネガーなどを適量サラダに加えれば、味付けはそれだけで整います。
私は野菜と共にアーモンドやクルミなどのナッツを入れるのも好きで、ここではフードプロセッサーで細かくしたピスタッチオを加えました。食用の花を加えてもきれいです。
ファーマーズマーケットで買ったブロッコリーラーベが手元にありましたので、それを加えてみました。なかなかきれいでしょう?