個性あふれる7店舗が集結した「青山一番街」
青山一丁目の交差点に建つ「青山ビルヂング」の地下飲食店街がリニューアル、7店舗が集うレストランフロア「青山一番街」がオープンしました。
飲食店を数多く手がけるソルト・グループがプロデュースし、個性的な看板料理を掲げる7名の料理人が、青山の食のシーンを盛り上げています。
NYの人気デザイン・ホテル「ACE」や「VICEROY」などを手がけた“ローマン・アンド・ウィリアムス・ビルディング・アンド・インテリアズ”がフロアの設計デザインを担当し、「ヴィンテージ」と「現代」がミックスされた空間も注目です。
スリランカ出身のスパイス職人の特製鍋
「香辛」(こうしん)はその名前からもイメージ できる通り、スパイスをふんだんに使った薬膳鍋やカレーを楽しめる店です。
店内にずらりと並ぶスパイスを自在に操るのは、スリランカ出身、在日16年のクラシンハ・アラッチゲ・トゥシータ・インデラさん。スパイスが身近にある環境に育ったのはもちろんのこと、幼少時からボーイスカウトに所属、インストラクターとして長年、教える側にも立ち、様々なキャンプ料理を体得したそうです。
「スパイスはただ使えばいいのではなく、甘い、しょっぱい、辛い、酸っぱいなどの微妙なバランスが大切です。使い方に絶対的な正解があるわけではなく、経験に基づいた自分の感覚が頼りです」と、穏やかな微笑みを浮かべながら話すトゥシータさん。
「日本に来てからの食をはじめとする様々な経験が、今の自分の料理に活かされています。だからスリランカの人が自分のカレーを食べたら、もしかしたらこれはスリランカの味じゃないって言われちゃうかも(笑)」。
「特製香辛鍋」(1人前¥3,800、税込み。2人前〜)は、まずその手の込んだスープに驚かされます。鶏ガラ、豚ガラ、肉、玉ねぎやキャベツや白菜などの野菜、りんごなどの果物を入れ、弱火で煮込むことなんと8時間以上! このスープにスパイスや生薬を約20種類入れて、さらに1時間煮込み、香りや味、栄養素を引き出します。
(使用されているスパイス、生薬)
烏骨鶏、カルダモン、フェンネル、カレーリーフ、生姜、にんにく、黒胡椒、唐辛子、シナモン、ナツメグ、金針菜、ハトムギ、八角、蓮の実、棗、クコの実、ゴマ、朝鮮人参
そのスープの味はピリッと辛さが際立ちながら、ただ辛いだけでもなく、ほのかな甘みも感じられ、多くの香辛料の味や風味が混じり合い、それがひとつの円にまとまっている、という印象でしょうか。
メニューには使われているスパイスの種類、その効能が記載されていて、それを眺めるだけでも、気持ちが盛り上がってきます。
ちなみに最後のページには、ほぼすべてのメニューの使用食材が一覧表になっていて、特定食材のアレルギーを持つ方でも安心して料理を選ぶことができるのが嬉しいですね。
国産鶏肉に黒豚、青梗菜や紅芯大根、きのこなどのたっぷりの野菜を楽しんだ後、シメはご飯か麺を選ぶことができます。ご飯は赤米が主体の雑穀米、麺はビタミンCや食物繊維が豊富なレンコン麺。
トゥシータさんによると「まずはそのままで味わってもらいたい」とのことですが、好みで自分の取り皿に辛味ソースを加えてもっと辛くすることも可能です。
疲労回復、滋養強壮はもちろん、汗をかく唐辛子や生姜のおかげでダイエット効果も期待できそうです。
美肌を求めるならお手頃なすっぽんスープ鍋を
鍋はほかに2種類が用意されていますが、OurAge世代におすすめはやはり「美肌すっぽんスープ鍋」(1人前¥4,500、税込み。2人前〜)。
「特製香辛鍋」のベースのスープに、すっぽんとそれにあう生薬、昆布と鰹節を加えて煮込み、塩だけでシンプルに調味。プルプルのコラーゲンボールを加えたスープは、最高で最強の美容鍋、間違いなし!!です。国産鶏肉や黒豚、海老つみれのほか、白きくらげ、はなびらだけ、やまぶしだけ、かきのきだけ、たもぎだけといった珍しいきのこ類を存分に楽しむこともできます。
ほかに美肌効果の期待できる棗(ナツメ)、ハトムギ、チアシード、白きくらげのシロップ煮などと自家製豆乳ごまプリンを合わせた白美肌パフェ(¥1,050税込み)やオリジナルのブレンドティー(¥750)など、年末に向けて忙しくなる季節に試したいメニューばかり。早速、お友達を誘って、鍋を楽しむ予定を調整しましょう。