自然湧出する“御湯”と源泉しゃぶしゃぶ
温泉は大地のミネラルたっぷりの美と健康の恵みです。生きている地球のエネルギーを感じるフレッシュな温泉に入ると、それだけでパワーをもらって元気が甦ってくるのを実感します。今回は、大量に山から自然湧出する温泉=大地のミネラル水を、入浴するだけでなく、飲んで、食べて、とことん恵みをいただくキレイになる旅のお話です。
那須高原といえば、天皇皇后両陛下がご静養される那須御用邸を思い出しますが、この御用邸に引湯されている温泉の源泉はどこにあるか?というと、実は茶臼岳の中腹、標高1300mほどの山から自然湧出しています。この源泉がある場所が一軒宿の大丸温泉旅館。歴代館主が200年以上もこの名湯を守りつづけています。那須御用邸に引かれている桜の湯源泉は小屋で守られているのですが、入ってよし、飲んでよし、の清らかな“御湯”は、山からこんこんと自然湧出し、その他にも湧出する大丸温泉の源泉と一緒になって「温泉の川」となってザーザーと流れて行きます。この源泉が流れる川をせき止めて露天風呂として入浴できるというのが、このお宿の醍醐味であり、極上の贅沢でもあります。
そして、さらにうれしいのは、その源泉の川の最上流にある露天風呂・山ゆりの湯は「女性専用」ということ。この上流にある桜の湯源泉が注がれているだけでなく、山の斜面に竹筒をさせば、ザーザーと源泉が流れ出てくるという大自然の神秘を目の前で眺めつつ、野鳥の声や蝉の声を聴きながら温泉につかります。泉質は単純温泉ですが、なんと、メタけい酸が318.8mgも含有。メタけい酸は肌へと潤いを補給するブースターのような役割をする美肌サポート成分です。どこまでも透明な温泉は、新鮮でとてもなめらか。手の平ですくってみると重みを感じるほど、ハリのある温泉です。スーッと肌を透過し、体も骨も細胞までも浄化されていくような気持ちになります。
旅でみつけたヘルシーごはんは「大丸温泉源泉しゃぶしゃぶ」。飲むこともできる温泉を使ったお料理です。この宿の名物料理が、バージョンアップしていました。お鍋の半分は大丸温泉の源泉、これで栃木黒毛和牛をしゃぶしゃぶすると、甘味が増して美味しくいただけます。そして、もう半分は、ブイヤベース風のトマトスープ。和の料理人ならではの和風出汁で仕立てたトマトスープは、酸味と甘味のバランスが絶妙。たっぷりと添えられた野菜はこちらで湯掻いてスープも一緒にいただきます。
食事の後は、寛げる椅子と心地よいジャスが流れるロビーでのんびりしたり、星空を眺めながら露天風呂に入ったりして秘湯の夜を楽しみます。今年リニューアルしたばかりの部屋には、ベッドルームの窓辺に2つのロッキングチェア。これがまた楽しくておしゃべりも弾み、楽しい旅になりました。
栃木県・那須高原・大丸温泉旅館
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石井宏子
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