初夏にふさわしい、緑の息吹を思い切り食べるなら、オススメしたいのは
グリーンアスパラガス。
ニョキニョキと、1日に数センチ以上伸びるというアスパラガスは、生きた成長力をまるごといただける、貴重な野菜。
とくに5月のグリーンアスパラは、春先に多いハウス栽培ものとは違って、太陽の光を直接浴びて元気いっぱいに育ったものが多いそうです。
そんなグリーンアスパラが大好きな、美容食研究家の杉本佳子さんが今回提案するのは、意外な食べ方。
日本ではまだ少ない、文字通り「新鮮な食べ方」を、教えてもらいましょう!
「とりわけおいしい」その食べ方とは!?
私にとってアスパラガスは、穂先でお洒落なルックスをつくれる嬉しい食材です。
加えてアスパラガスは、デトックス効果と新陳代謝を高める効果があるアスパラギン酸を含む、美肌の強い味方!強力な抗酸化作用のあるビタミンEも、比較的多く含んでいます。
ニューヨークのファーマーズマーケットには、5月になると新鮮なグリーンのアスパラガスが出回ります。束になっているものだけでなく、1本1本好きなアスパラガスを選べるようにしているベンダーさんもいます。
ファーマーズマーケットでのディスプレイ。一束の大きさにびっくり! これとは別に、好みで一本一本選んで買えるところも。
このアスパラガス、生で食べるととりわけおいしいこと、ご存知でしょうか?
日本人の方にアスパラガスを生で出すと、「アスパラガスを生で食べたの初めて。でもおいしい!」と言われることが多いです。私は20年以上前、あるパーティーに行った時、生のアスパラガスの根元の方に生ハムを巻いて、フィンガーフードとして出されたものをいただきました。おいしくて見た目もおしゃれでしたので、それ以来、アスパラガスを生で食べることが多くなりました。アスパラギン酸は熱に弱いそうですし、鮮度の高い生のアスパラガスはうまみと生命力が感じられますので、是非生で食べることをお勧めしたいです。
軸の下の固い部分は切り落としてから生ハムを巻きつけます。ディップを付けてもいいですが、私はこのまま、生ハムの塩味で食べるのが好きです
味、色、食感の組み合わせを楽しむサラダにも活躍!
サラダに使う時は、合わせる他の野菜たちの味と色の組み合わせが、センスの見せどころですね。こちらは、斜めに切ったアスパラガスにキュウリ、ウォーターメロンラディッシュ(日本では紅芯大根と呼ばれています)、パープルラディッシュ(同じく紫大根)を合わせて、ピンクとグリーンでまとめました。ドレッシングはオリーブオイルとバルサミコビネガー、塩胡椒にターメリックを混ぜましたが、お好みでいいと思います。
淡いグリーンにピンクパープルが映えます。歯ごたえの近いシャキシャキ野菜同士を合わせるのもコツ
グリーンの野菜だけでまとめるのも、お洒落に仕上がってきれいでお勧めです。こちらはアスパラガスの他、ケール、セロリ、チコリ、枝豆、スイートピースプラウト、ピスタチオが入っています。ドレッシングはオリーブオイルにバルサミコビネガーか白ワインビネガー、後は塩胡椒でシンプルにしています。
こちらは緑のグラデーションで。少しパープルを感じさせるとキレイ。こちらはさまざまな食感の野菜を混ぜて楽しく
火を通すなら軽く茹でてお花畑のようにしたてて
アスパラガスを茹でるとしても、湯通し程度に茹でるのがいいと思います。こちらは硬い根元を切って、さっと茹でて冷水をかけてから、大きめのビニール袋に入れ、オリーブオイル、レモン汁、塩、ピンクペッパーを入れて半日から1日マリネしたものです。2種類の食用の花を飾って、可愛らしく仕上げました。これを私のお食事会でお出しした時は、「きゃ~なにこれ~可愛い~」と歓声が上がりました。ペッパーのピンクも、グリーンの中で引き立っていてきれいです。