ごはんよりもパンが好きなミーナ。おやつ感覚で、ついパクパクたくさん食べて、後悔しきり。主食ということをしっかり認識して、賢く食べるのを心がけなくては。肥満が気になる人には「ライ麦パン」がおすすめだそう。
「しっかり食べても太らず、パワフル! 」の秘訣を料理家に聞きました
賢い【主食】の選び方&とり方
近年、ご飯やパンといった穀物系メニューは、肥満が気になる女性からちょっと嫌われがちですが、本来穀物は、人間の活動のエネルギー源となる大切な主食。
食のプロは賢く主食を食べ、美と活力をキープしているようです。
ここでは、食のプロ3名の【主食】に対する考え方とおすすめレシピをご紹介します。
3人目は、料理研究家の門倉多仁亜さんの、おいしく体調管理する方法をご紹介します。
ドイツの伝統的主食ライ麦パンは
美と健康づくりの強い味方!
ドイツのシンプルな暮らし方を紹介している門倉さん。
自身が食べ方で気をつけていることや、健康意識の高いドイツ人が好むライ麦パンなど、おいしく体調管理する方法を教えていただきました。
門倉多仁亜さん Tania Kadokura
profile
1966年生まれ。料理研究家。日本人の父とドイツ人の母をもち、子ども時代を日本、ドイツ、アメリカで過ごす。現在は料理を中心にドイツのライフスタイルを紹介。近著に『タニアのドイツ式シンプル料理』(NHK出版)
食べすぎないことが大切。
ときには夕食は軽めにして胃腸を休めることも
特別に「健康のため」「ダイエットのため」と意識して食事することはあまりないという門倉さんですが、ひとつ気をつけているのは、「満腹になるまで食べないこと」だといいます。
「若い頃はパンやじゃがいもを、お腹いっぱいになるまで食べていましたね。でも、ある程度の年齢を過ぎた頃から、満腹になる前にストップするようになりました」
代謝が落ち、活動量も減るアラフィフ女性にとって、腹八分目はぜひ心がけたいことのひとつです。
「それから、現代人は食べすぎだなと思います。昔に比べて、交通手段も発達して駅にもエレベーターがあって、歩かなくなっていますよね。家事も、便利な電化製品があるのであまり体を動かさなくなりました。消費カロリーは、昔に比べると300〜400キロカロリー少ないそう。活動量に合った食事を考えたいですね」
また、ドイツの伝統的な食事といえば、肉やソーセージの料理に、主食としてじゃがいもをたっぷり添えたもの。かなりボリュームのあるメニューですが、こうした料理は、ドイツではおもに昼食でとるものだとか。
そして、こうした重めの昼食をしっかりとった日の夕食は、ぐっと軽くすませるのがドイツ流の賢い食事法。サラダやスープにパンを添えるといったメニューです。日本人男性と結婚し、和食の夕食も多いという門倉さんですが、胃腸を休めるためにも、こうした「サラダ+パン」や「スープ+パン」といった軽めの夕食の日を、週に2回くらい取り入れているそうです。
このときサラダには、生のもの、ゆでたもの、焼いたものなど、調理法の異なるものを入れます。
「もう少ししっかり食べたいときは、蒸したり焼いたりした肉や魚介も少し添えると食べごたえもあり、サラダだけでも十分満足できる食事になります」
次回は、血糖値や肥満が気になる人におすすめの主食「ライ麦パン」の作り方を門倉多仁亜さんに伝授していただきます。
撮影/板野賢治 取材・原文/瀬戸由美子