夏の疲れと美肌に「里山温泉とらふぐ」~栃木県・川治温泉~
少し肌寒いと思ったら、今度は猛暑。気候の急な変化についていけず、体も肌もお疲れ気味になってしまいますね。食事で元気をつけたいけれど、こってりしたものをいただく気持ちになれず、冷たい麺などですませてしまいがち。そうなるとミネラル不足と内臓の冷えで、ますますパワーレスのスパイラルへ陥ってしまいます。
そんな時こそ、ぜひいただきたいのが「ふぐ」。ふぐ鍋は冬の味覚と思っていたら、今は養殖技術もすすんで、一年中美味しいふぐがいただけるというのです。しかも、山の中の温泉地で・・・。
驚いて調べてみましたら、栃木県・那珂川町に湧出する温泉の塩分濃度がちょうど、とらふぐ養殖に適していたことから町おこしで始まったのが「温泉トラフグ」、これが地域の名産品として定着したそうです。
ということで、やってまいりましたのは、栃木県の川治温泉。鬼怒川温泉から20分ほどの山間の温泉です。オープンして1年の星野リゾート 界川治。入口にある水車小屋が印象的。
渓流を望むご当地部屋は、栃木県鹿沼地方で栽培される野州麻から作る和紙工芸のインテリア。稲穂を漉き込んだ麻紙の照明も素敵です。
お宿のロビーは里山の集落のような雰囲気になっていて、数種類の大豆を石臼ですって黄粉を作ったり、毎週土曜日に体験ができる麻紙の紙漉き場もあります。宿の敷地の庭で集めた落ち葉を漉きこむとこんな風に完成。
さて。お夕食は里山温泉とらふぐ会席。最初はふぐの煮こごりから。
夏らしい前菜やお椀の後は、ふぐの薄造り。こりこりとした歯ごたえ。ちり酢でさっぱりといただけて、地酒の吟醸酒とぴったり。ふぐ皮の部分はコラーゲンたっぷり、肌や髪のアンチエイジングには欠かせません。
ふぐの唐揚げは、骨のまわりの美味しいところ。そして、お野菜中心の品々がでて、メインのふぐちり鍋。
夏に鍋?と思うかもしれませんが、冷たいものや冷房で冷えた内臓を温めるのに鍋は最適。しかも、野菜もたっぷりいただけるし、コラーゲンたっぷりのふぐのアラの部分まで丸ごといただけるのです。
ふぐは高タンパク低カロリー。たんぱく質に含まれるイノシン酸、グリシン、リジンなどのアミノ酸は旨味成分でもあり、ふぐちり鍋にしていただくことで、ぷりぷり&旨味がぎゅーっと美味しく味わうことができます。
もちろん、フィナーレは雑炊。ここでも、細かく刻んだふぐの身や皮をさらにプラスして作るのが界川治流。ふぐの旨味たっぷりの出汁とごはん。その中にぷりぷりとした身が入る逸品。早くも夏負けして食欲がないわ~と思っていたのに、最後までさっぱりといただけてお腹の中までほかほか。ふぐは体の芯を温めて、たんぱく質もたっぷりとれるので、夏疲れの体とお肌の元気回復にぴったり。ほんと新発見!「温泉で夏ふぐ」いいわ~。
お宿の入口にあった可愛い水車小屋は、夜は「水車BAR」に早変わり(当日予約制)。竹のキャンドルが幻想的です。とちおとめ苺でつくるカクテルなどをいただいて、水車の音に癒されます。さて、もう一度温泉でゆっくり温まって、今夜はぐっすり眠れそうです。
星野リゾート 界川治
特別会席~里山温泉とらふぐ会席~
http://kai-kawaji.jp/cuisine/menu.html
石井宏子
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