“獅子”も食べたい温泉名物~北陸・加賀温泉郷・山代温泉~
北陸新幹線が開通して、金沢やその先の温泉へ出かけたいと考えている方も多いことでしょう。金沢駅から特急に乗り換えておよそ25分の加賀温泉駅が加賀温泉郷の玄関。山代温泉へは車で10分ほどです。
開湯1300年の歴史ある山代温泉は、「湯の曲輪」(ゆのがわ)と呼ばれる、共同浴場と源泉がある広場を囲んで、温泉街や湯宿が広がる風景が残っています。ここに「総湯」と呼ばれる共同浴場が出来たのは江戸時代、日本人が長く温泉に親しんでいたことがよくわかります。
お目当ては「古総湯」と呼ばれる共同浴場なのですが、その前にランチをいただきに「はづちを茶屋」へやってきました。
こちらでみつけたキレイになるごはんは、「はづちをの野菜カレー」。みなさまの健康を考えた山代温泉の新名物!というキャッチフレーズ。
地元産を中心とした野菜をグリルして、石川産のお米の上にのせています。手作りのカレールウは乳製品(牛乳、バター、ヨーグルト)未使用、しっかりいただいても重さがなくヘルシー系ですが、コクがありパンチのある辛さで、とっても美味しい。
しかも!器がとっても可愛い!これ、もちろん地元山代の久谷焼です。美陶園の手書き九谷焼「瑛生乃器」。こういう風に使うと毎日が楽しくなりそう。
「山代の獅子も食べたい」と箸袋についている獅子は、山代温泉の名物・獅子舞の獅子です。縁起がいいですね。
さて。いよいよ温泉へ。実は山代温泉にはみんなの共同浴場「総湯」が2つあります。わたしのお気に入りは「古総湯」。明治19年の総湯を復元した美しい建物が目を引きます。 基礎工事以外は全て木材の伝統的工法。2階屋根の瓦は北陸地方伝統の釉薬瓦の古瓦を再利用しているそうです。
中はこんなに美しい空間。色ガラスから入る光がロマンティックで癒されます。ここはまさに北陸の文化と知恵を温泉に入りながら感じることができる芸術温泉。タイルは全て九谷焼、床に約2000枚、横の腰壁は手書きの染付タイルで約1000枚。内部の板壁や建具は拭漆仕上げです。
泉質はナトリウム・カルシウム―硫酸塩・塩化物泉。pH7.8弱アルカリ性。表面張力があるみたいにお湯にはりがあって、でも入ると優しく包まれる感じ。そんなに長く入っていないのに、ものすごく温まりました。
2階は無料の休憩処になっています。ここから眺める街もいい感じ。そして、わたしはここで、忘れられない衝撃のヘルシースイーツに巡り合うことになりました!
その名は「温泉たまごソフトクリーム」(1個350円)。温泉たまご風味のソフトクリームではなく、つまり、“温泉たまご”のせのソフトクリームだったのです。えっ?このかかっている液体は、もしかして・・・。はい。その通り。お醤油です。芳ばしい醤油の香りと濃厚なたまごの黄身。そしてミルクたっぷりのバニラソフト。生涯忘れられない不思議体験。でも、なんだかクセになる味わい。うん、たぶん、またここへ来たら、食べてしまうと思います。
山代温泉の温泉たまごは実力派。源泉に8時間浸けて、じっくりじっくり作られています。ふっくらとろん、黄身が超濃厚に感じられる食感。しかも常温で2週間ほどもつというのですから驚きです。いかに温泉にアンチエイジング力があるか、ということですね。
夕暮れの古総湯。滞在中何度も入りにきたくなります。温泉は軽いエクササイズ程のエネルギーを使いますから、入浴後に良質なタンパク質が補給できる「温泉たまご」は、ぴったりのお供なのです。
石川県・山代温泉
はづちを茶屋
http://www.hadutiwo.com/chamise/index.html
古総湯(山代温泉観光協会HP)
http://www.yamashiro-spa.or.jp/
石井宏子
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