ニッポンの2月14日は
チョコレートを楽しむ日
思い出します、バレンタインの記憶。
セーラー服を着た中学生の私、時々、電車で一緒になる名前も知らない人にチョコレートをあげました。それも手作り…。
思い返すと、湯煎したチョコをハート型に流し込んだだけの、噛み砕けないほどの堅さの恐ろしいシロモノでしたし(そもそも見知らぬ人から渡された食べ物を口にできる訳がない)、駅で待ちぶせをしたなんて、これっていまではストーカー!?
…恥ずかしいというか、恐ろしいというか、冷や汗ものの黒歴史です。
(ちなみに、恥ずかしすぎて二度とその時間の電車には乗らず、その人とはそれきり、ホームですれ違うことさえありませんでした。苦笑)
松屋銀座が公式メールマガジン会員に実施したアンケートによると、「バレンタインデーはどんな日だと思いますか?」という質問に対し、「男性に告白する日」と答えた人は8.6%。トップの答えは「お世話になっている方に感謝を伝える日」の37.4%でした。もはやチョコレートは告白ツールにあらず…。私のほろ苦い思い出も、昭和の遺物のひとつになっていくのでしょうか。
今年もこの季節は様々なチョコレートが顔を揃えます。日本のバレンタインデーは「チョコレートの日」。幸せをもたらすひと粒を吟味してみては。
比べて買うならデパートのフェアがいちばん。
松屋銀座は銀座最大級の取り扱いブランド数
2月14日(火)まで行われている松屋銀座の「GINZAバレンタインアベニュー」(8階・イベントスクエア)では約100ブランドが取り扱われています。
洋菓子担当バイヤー鈴木章浩さんは、現地視察や交渉のために、昨秋、渡仏。「握手をした時の、その手から情熱や凄さが伝わってきました」、「本人自らが店頭に立ち、お客様を大切にする姿勢にとても共感したんです」と初めて訪れたアトリエの感動や、ショコラティエの人柄について熱く語ってくれました。
こちらは、鈴木バイヤーがその人柄に惚れ込んだアルノー・ラエールさんのショコラ。M.O.F.(国家最優秀職人)を取得、パリのモンマルトルにショップを構えるフランス人ショコラティエです。プリント模様が施されたショコラはパッションフルーツのガナッシュ、中のそば粉のプチプチ感が小気味いいアクセントに。コフレ・アーウィッチ<ジョンヌ・ソレイユ>¥2,916(6個入り。500個限定 *この写真と販売実物は中身が異なる場合があります)
今年らしいチョコレートの選び方はほかにも。次のページへ。
古代メソアメリカではカカオは万能薬
「ローカカオ」「カカオポリフェノール」など、チョコレートの原料「カカオ」にまつわるキーワードが浸透してきた昨今。
マヤやアステカなどの高度な文明が栄えた古代メソアメリカでは、カカオはすでに貴重なものとして扱われていました。通貨として、神への供物として、また古代人はカカオに薬用成分が含まれていることを理解し、万能薬としてカカオの実を服用していたそうです。
その後、すりつぶしてペースト状の飲み物として愛飲されるようになり、「食べるチョコレート」として世間に広まったのは、実はつい最近!?、19世紀に入ってからでした。
そんな歴史を知ってから味わうのも、大人の楽しみですね。
スーパーフード入りを選べば
大切に思う気持ちもさらに伝わる
質のいいチョコレートを求めるトレンドの中で、私が注目しているのがスーパーフード入りのもの。
ファッションアイテムや生活雑貨を取り揃える自由が丘のライフスタイルショップ「KOE HOUSE/コエ ハウス」では、フェアトレード(生産者が人間らしく暮らし、より良い暮らしを目指すため、正当な値段で作られた商品)やオーガニックのチョコレートを扱っています。
今年、私がプライベート用に購入したのは、噂のスーパーフード・キヌアの入ったトニックシーン・ビオダークチョコレート<ポップキノア・カカオ70%>¥480(税別)・写真中央。小さな手のひらサイズで、お値段もお手頃。日頃の感謝をさりげなく伝えられたらいいなと思っています。