羽田美智子
“自分磨き”のための大人の手習い Vol.6
有機農業家・弓木野 毅さんが指南
大地のパワーをもらって
強い心、元気な体を手に入れる!
"宇宙の営みの力"を作物の栽培に生かしていく「バイオダイナミック農法」で野菜を作り続ける、オーガニックファーム「百姓農園」を営む弓木野毅さん。
数年前に偶然、お店で手に取った弓木野さんの野菜が忘れられないという羽田さんからの熱いリクエストで、ついに今回の対談が実現。
強い心と元気な体を手に入れるヒント3
農業を仕事にすることで、生態系を尊重する生き方にスイッチした弓木野毅さん。
自然に敬意を表し、自然とともに生きる。そこから学ぶべきこととは?
01
自然に合わせて物事を
シンプルに考えるクセをつけよう
消費者が求める見かけのきれいさ、旬を問わずにいつでも簡単に手に入る利便性、生産者側の利益追求など、生態系をそれに合わせようとした結果、農薬などの薬剤を使った農業が主流となった日本。
「生態系を無視して無理をしても続くわけがないんです。経済や教育、医療など、今ニュースで取り上げられている事柄すべては人の営みで生態系の一部なのです。すべてに命があり、つながっていることをもう一度見つめ直して、自然に合わせたシンプルな考え方をしてみませんか。楽になったと感じることができるはずです」と弓木野さん。
02
バイオダイナミック農法で作られた
エネルギーのある野菜を食べる
「弓木野さんの畑の土はいい匂いがする」と羽田さん。
土の中の生態系を豊かに育てることで、たくさんの微生物が自ら土を浄化する力を利用しています。時期に合わせて牛糞から作られた特別な調合剤や鶏糞をまいて土を肥沃にし、畑の状態は直接土を食べて舌で確認。また、太陽はもとより、月の満ち欠けと満潮・干潮が連動するように、植物の中の水分量などが変化することを利用して、種まきや収穫に生かしています。
「"おいしい"にはふたつの意味があります。ひとつは甘い、辛いといった食味。もうひとつは食べたときにガツンとくるとか、元気がわいてくるといったエネルギーの実感。僕はこの両方がしっかり感じられる、エネルギーが高くておいしい野菜を目指しています」(弓木野さん)
次ページに続きます。
03
きちんと手間をかけた食事を
しっかりとること
弓木野さんが作る野菜のおいしさを多くの人に知ってほしいとオープンしたお店が「百姓’S cafe」。シンプルな調理法で畑から直送される野菜の力強さを最大限に引き出した料理を羽田さんも試食。
「どれも野菜の味がダイレクトに伝わってきます。素材がいいと多くの調味料も凝った調理も必要ないんですね。この食事は本当に贅沢!」。
油をほとんど使わない和定食は食べごたえがあります。
「滋味深くエネルギーのある野菜を、手間と愛情をかけてきちんと調理することで、体にいいエネルギーがチャージされるんです」(弓木野さん)
弓木野 毅さん Takeshi Yumikino
■弓木野さんの野菜はHPより注文可。旬の野菜セット(旬の有機野菜10~12品目¥2,700+にわとり村の有精卵(6個)¥300(有無の希望可(税・送料込み)http://yumikino.jp/
弓木野さんの作る野菜が食べられる
「百姓’S cafe」
●千葉県市川市市川1-26-23 ☎047-713-5568
営業時間 11:30~21:00(L.O 20:30)、日曜~19:30
㊡月曜
http://hyakushos-cafe.net/
撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/yocö〈羽田さん〉 スタイリスト/梶原寛子〈羽田さん〉 イラスト/かくたりかこ 構成・原文/向井真樹