台北から新幹線で1時間~1時間半。次の台湾旅では、台中・台南へと足を延ばしてみませんか?
台湾には135カ所の温泉地があり、地域ごとに異なる食文化や養生の知恵がぎっしり。
日本式で入れる温泉もあり、その季節その土地でしか出会えない体によくておいしい料理が待っています。
台中、台南のおすすめ温泉をシリーズでご紹介します。
<台南>
關子嶺溫泉(グアンズリンウェンチュエン)
山麓にはマンゴーや蓮、高地にはコーヒー農園。真ん中の高原には大変珍しい泥の温泉が湧いています。
個性的な泥湯は濃厚な温泉成分の働きで爆発的に発汗します。美肌成分たっぷりの温泉と養生美食で輝きのある美肌に。
景大渡假莊園(ジンダードゥジアジュアンユエン)
湧き出す泥湯は美肌ミネラル豊富!
養生スープと蓮花茶で肌養生
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台南市白河区関子嶺56号
TEL +886 6 682 2500
1泊2食1名料金3,099TWD~
http://www.myspa.com.tw/
肌が体が温泉のパワーで
どんどん元気になっていく
台湾で唯一の泥湯温泉として人気の関子嶺温泉は、源泉が湧出したときから泥湯という珍しい温泉。泉質はすべすべ肌をもたらす炭酸水素塩泉で、含まれる泥の主成分は、肌に水分を運ぶブースター的役割をするシリカや、体を温めて水分を閉じ込める塩、血行促進して代謝をサポートする硫黄、植物由来のモールなど、大地のミネラルがたっぷり。温泉に入るだけでなく、湯船の横には顔や体に塗ってパックするための泥も用意されています。
南国植物が茂る4万坪の荘園リゾートがテーマ。水着で楽しむ温泉スパは泥湯のほかにプールや薬草湯、マッサージ器具などがありますが、一番人気は日本式で入れる男女別の裸湯。こちらは水着なしで日本の温泉と同じように楽しめます。温泉泥を塗ってサウナに入り、シャワーで流したら、温度の異なるふたつの泥湯と冷泉に交互に入ってしっかり発汗というのが、関子嶺流美容入浴法。
食事は養生食に詳しいご主人が監修。自家製酵素は、25種類の地元の果実を1種類ずつ発酵させて1年熟成させてブレンドしています。甘酸っぱくてフルーティな味わいで、山菜の前菜のソースにもなり、消化代謝を高めてくれます。マダムのスイーツも絶品。ロビーにはカフェがあり、焼き菓子やコーヒーなどいただいて優雅に過ごせます。
詳しい施設の紹介は、次ページに続きます。
広い水着のスパゾーンにある泥湯ジャグジー。41度から42度あり、日本の温泉のように気持ちいい温度で入れるのがうれしい。南国植物に囲まれてリゾート気分を満喫できます
日本の温泉と同じように裸で入れる男女別の温泉が人気。熱めとぬるめの泥湯の向こうには透明な冷泉とサウナが。温泉でしっかり体を温めたら冷泉でクールダウン。休憩室やテラスでおしゃべりして、また温泉へ、というのが台湾流。
湯船の近くに用意された温泉泥を顔や全身に塗ります。
自然湧出する高温の源泉は、湧出したときから泥湯という珍しい温泉。湯量豊富で湯口から新鮮な源泉がつねにかけ流されています。
優雅なリゾートの雰囲気漂うコロニアル風ヴィラの部屋にある温泉。敷地にはデザインの違うヴィラが点在し、すべて泥湯と冷泉の温泉付き。
水着で入るスパゾーンには屋外プールも。
日本の和室風デザインの部屋は台湾ではとても人気が高いのです。
地域の名物料理は大きな土の壺で丸ごと鶏を吊るし焼きにしたもの。テーブルの上で熱々の丸ごと鶏を豪快にさばいてくれます。手でほぐれるくらいホロホロの柔らかさ。皮がパリパリで中はジューシー。
山麓は蓮畑が広がる名産地。7月頃旅すると、どこまでも続く美しい蓮の花が感動的。蓮は花も葉も実も蓮根もすべてが体にいいものとして利用されて、夏は蓮づくしの料理も美味。蓮の花茶は老廃物を排出させて新陳代謝を上げる美容茶。
養生スープは季節の食材を使います。秋冬は阿里山の栗やしょうがで体を温めるスープ。ビタミンCやカリウムが豊富な阿里山板栗はホクホクで甘味があるだけでなく、稀少な薬膳食材でもあります。骨ごとの鶏肉、しょうが、ねぎ、しいたけなどをじっくり煮込んだだしが絶妙で体がぽかぽかに。
撮影/三谷 浩 取材・原文/石井宏子(温泉ビューティ研究家) Coordination/Spa Lady Windy
1TWD=3.8円(2017年10月現在)