こんにちは小野アムスデン道子です。縁結びの神様、大国主大神を祀る出雲大社。初詣には、60万人もの参拝者が訪れるといいます。平成の大遷宮で60年ぶりに御本殿の大屋根の檜皮や塗装も美しく修造されました。境内に掲げられた約75畳分の大きさがあるという日の丸に驚き、巨大な神楽殿のしめ縄に出雲大社のおおやしろたる威厳を感じます。
松の木が囲む参道から、神聖な雰囲気の漂う出雲大社。そこから歩いて8分のところに2017年7月にオープンした湯宿が、天然温泉 大社の宿「いにしえの宿 佳雲」と「お宿 月夜のうさぎ」。出雲大社の近くという好立地で、早朝参拝に身を清めて行けるようにと湯処が夜通し利用できるお宿です。
上質な贅沢を味わえる「いにしえの宿 佳雲」と気楽に寛げる「お宿 月夜のうさぎ」は、5つの貸切風呂が並ぶ2階部分で繋がっていて、どちらに泊まっても相互の湯処を楽しめるという湯宿。そして、館内すべてが和の雰囲気あふれる畳敷きとなっています。
今回は、和紙でできたスサノオとヤマタノオロチのレリーフや、ロビーを飾る出雲神楽のお面などの意匠が素晴らしい「いにしえの宿 佳雲」の別邸に宿泊。2つの大浴場と5つの貸切風呂を堪能する温泉三昧の大人の休日を過ごしました。
「いにしえの宿 佳雲」は、すべてのお部屋に専用客室風呂を備え、木のぬくもりを感じさせる上質な雰囲気で落ち着きます。全60室のうち、12室は季節の移ろいを告げる庭園と天然温泉風呂を設けたプレミア客室。畳敷きにローベッドで、和の落ち着きの中にも洋の快適さを取り入れた設えです。
宿泊した別邸も、美しい庭園と露天風呂が付いている客室で、天然温泉の露天風呂をプライベートで満喫できるのは最高。
すべてのお部屋に着心地のよい館内着が置いてあり、プレミアム客室には部屋着も。そのほかに、貸し出し無料の色浴衣も揃っています。また、お部屋にはコーヒー豆の手挽きミルが置いてあって、コーヒーの香りを楽しみながらなんともほっとした時間が過ごせます。
スタンダードのお部屋でも2世代で泊まれるように寝室を分けた「本館・結いの間」や、112㎡と広々としていて独立した居間もあるプレミアムな離れ八雲の「飛雲」、桜の時期には花見の露天風呂が楽しめる「本館・和洋スイート」など高級感漂うさまざまな客室が。
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そしてなんといっても、隣の「お宿 月夜のうさぎ」の大浴場と貸切風呂を含めると、計7つものお風呂があって湯めぐり三昧なのです。「いにしえの宿 佳雲」の大浴場はなんと畳敷き。5つの貸切風呂は、檜の浴槽にマイクロバブルでシルクの肌触りの湯を楽しめる「絹の湯」や、重厚感のある朱色の漆塗りの浴槽で天然温泉を味わえる「漆の湯」など、全部入りたくなります。入浴中は、入口頭上のランプが点灯される仕組みで使い勝手もよいです。
食事は、お食事処で半個室のテーブル席で気がねなく楽しめます。朝も夜も品数が豊富で、一品一品が凝ったお料理です。夕食は、食前酒から始まる全9品の会席料理。食事の最後には、鮭といくらのちらし寿司、けんちんうどん、とろろそばの中から選べ、出雲の誇るブランド米の仁多米もあります。また、それ以外に“心ばかり”と銘打たれた小海老のかきあげやホタテのエスカベッシュなど5品のうち何品選んでもよい小皿まで。季節によって異なる内容となるそうですが、どの料理も凝っていて、お酒もすすみます。
もうお腹いっぱいかと思ったのですが、なんと夜会処で夜鳴きそばのおもてなしが!いろんな温泉に入って楽しんでいたら消化も進むのか、夜鳴きそばもおいしくいただいてしまいました。
朝食も、テーブルを覆うほどの品が並ぶほか、さらに“ごはんのお供”で温泉卵、納豆、岩海苔佃煮、なめ味噌も。
お部屋が本当に寛げるので、気の置けない人、ご縁を大切したい人、家族などと、話も弾みそう。贅沢な造りでありながら、夜鳴きそばや、手挽きのコーヒーなどのおもてなしも心温まるお宿でした。
天然温泉 大社の湯 「いにしえの宿 佳雲」「お宿 月夜のうさぎ」