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冷えとり名人が指南/体操編①「振り子運動」で簡単気功

田中美津さん

田中美津さん

1943年生まれ。鍼灸師。1970年代初頭、日本のウーマン・リブ運動を主導。4年半のメキシコでの生活を経て、1982年より鍼灸治療院「れらはるせ」を開設。
『自分で治す冷え症』(マガジンハウス)『いのちの女たちへ とり乱しウーマン・リブ論』(パンドラ)など著書多数

心も体も軽くなる「振り子運動」

 

 

35年のキャリアを持つ鍼灸師で、冷えとり名人の田中美津さんが、"明るく養生、元気に不摂生"をモットーに、体も心もラクになる"好い加減"な冷え養生法を伝授します。

 

今回は、体を緩めて歪みをとり、気と血を巡らせる簡単な体操をご紹介します。

 

 

 

体を緩めて歪みをとり、

気と血を巡らせる

 

「冷えている人はいつも体がこわばってる。だから、“緩むことができる体づくり”も冷え対策のポイント。緊張のあとに、自然にふーっとため息が出る体がいい。そんな心身の柔軟性も健康の尺度なの。だって、男が女より早死になのは、緊張が強くて緩むのが下手だからよ。
アワエイジ世代の女性は、疲れれ ば疲れるほど頑張って、緩むことが できない人が多いから心配ね」

 

だからこそ、意識的に体を動かして体と心を緩めて、と美津さん。振り子運動は“スワイショウ”というベーシックな気功。腕を振るだけの簡単な動きなので、疲れて動くのがおっくうなときでも苦になりません。

 

「上半身の気の乱れを整えるので、腕をぶらぶら振っているうちに、頭を離れなかったアレコレも"ま、いっか"となり、心も体も軽くなる」
クタクタでもできる簡単気功

《振り子運動》

 

❶両足を肩幅くらいに開き、力を 抜いて立ちます。

足先をほんの 少し内側に向けると安定します。

 

 

❷ため息をひとつついてから、息 を吸いつつ、

両腕を体の前、肩 の高さまで上げていきます。

 

 

❸息を吐きながら、両腕を下ろします。

力を入れないで腕の重さで自然に落ちるのに任せて、

だらりと下ろすのがコツ。

柱時計の振り子になったつもりで、

重力に任せて前後に腕を振る動きを繰り返します。

100回以上を目標に行って。

おもに上半身の気の流れを整えるので、

冷えのぼせ、四十肩・五十肩、肩コリ、首コリ、腕コリ、背部痛、

慢性頭痛、めまい、眼精疲労、せき、喉や耳のトラブル、動悸、

息切れ、フケ症など、上半身の不調によく効きます。

 

 

 

次回は、体の歪みを正し、バランスのいい体に戻していく「橋本操体法」をご紹介します。

 

 

イラスト/しおたまこ  構成・原文/石丸久美子

 

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