これまで、アワエイジ世代に骨折が急増する理由と骨を丈夫にする生活習慣が大切であることを学んで決ました。骨折しない体をつくるには、骨力、筋力、バランス力、受け身力…4ステップのエクササイズが大切です。今回は、そのうちの骨力と筋力を強くしてくれるエクササイズをご紹介します!
強い骨プロジェクト⑱
転倒しないための、簡単!骨力&筋力強化エクササイズ
Step 1
骨力強化
骨を強くするためには、重力に対して縦方向にかかる刺激が必要です。
体を揺する
骨への適度な刺激にはジャンプ運動がいいのですが、いきなり行うと、膝やかかとなどを痛める可能性があるので、その場で体を上下に大きく揺することから始めましょう。関節を柔軟にして、全身にストレスを分散させるのがポイント。
足を腰幅くらいに開き、腕は自然に下ろして、上体の力を抜いて立ちます。目線は自然に前を見たまま、両膝を曲げて体を沈めます
膝を伸ばしてかかとを床から上げ、また膝を曲げて体を沈め、体を上下に大きく揺すります。腕は力を抜いて。これを5~10回程度
エア縄跳び
次に体を揺する動きの応用で、エア縄跳びでジャンプ運動を取り入れます。体揺すりの延長から、少しずつつま先まで床から離していきましょう。かかとからドシンと落ちずに、軽やかに優しく着地する程度の、軽い刺激が骨を丈夫にします。
縄を持つふり、もしくは空のペットボトルを持つ、カウンター付き縄なし縄跳びを利用してもOK。縄を回すイメージでリズミカルに
膝で衝撃を吸収して、関節に負担がかからないように、ストレスを分散しながら跳ぶのがコツ。高く跳ぶ必要はありません。5~10回
次ページでは、Step2 筋力強化をご紹介します。
Step 2
筋力強化
下肢や体幹の大きな筋肉から始めて、手首や腕の筋肉も強化しましょう。
プランク
プランクは腹筋、背筋、太ももなど、全身をバランスよく強化してくれるエクササイズ。腕立て伏せのように、腕を伸ばしたプランクなら、50代骨折部位のナンバーワンである手首も、鍛えることができます。
うつ伏せで両腕を伸ばして体を支え、頭から背中、かかとまで一直線にした状態で20~30秒キープします
片脚立ちカーフレイズ
連載⑯のチェックで行った片脚立ちから、そのままかかとを床からゆっくり上げ下げするエクササイズです。片脚で体重を支えることで、効果的にふくらはぎの筋肉をアップ! 足首の安定性が高まり、転倒防止に役立ちます。
片脚で立ち、両手は連載⑯のように胸の前でクロスするか、腰に当てます。この状態でバランスをとりながら、まずは15秒キープ
続いて、かかとを床から少し上げ、次に下げ、床につく直前にまた上げます。これをゆっくり5回ほど繰り返します。脚を替えて同様に
よろけたときに役立つ運動能力をアップするには? 次回は、そのことについて中村格子先生にお話を伺いました。
撮影/横山翔平 ヘア&メイク/川瀬輝美 モデル/田熊ゆい 構成・原文/山村浩子