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強い骨プロジェクト⑲よろけたときに役立つことは?

中村格子さん

中村格子さん

Dr.KAKUKOスポーツクリニック院長。医学博士。スポーツドクター。アスリートから一般患者までの診療にあたる。健康で美しい体をつくるエクササイズ指導にも定評がある

アワエイジ世代に急増する骨折。それを防ぐには、骨を丈夫にする生活習慣を身につけることが大切であることを学びました。そして前回は、骨力と筋力を強化するエクササイズをご紹介しました。今回は、よろけたときに役立つ運動能力をアップするには何が大切か、中村格子先生にお話を伺いました。

 

強い骨プロジェクト⑲

 

よろけたときに役立つ
運動能力をアップ!

 

転倒しない体づくりには、バランス感覚を養うことも欠かせません。連載⑯の片脚立ちが15秒キープできない場合は、筋力に加えて、バランス感覚の低下が疑われます。

 

「特に下半身の筋力の低下に加え、股関節や膝関節の柔軟性が失われると、

ちょっとしたことでバランスをくずし、転倒しやすくなります。

下肢の関節の柔軟性を高めておくことがとても大切です」

 

また、前項でも言及しましたが、50代の骨折で手首が非常に多いのは、

転んだときに手をつくからです。

「体を守るために反射的に行う行動ですが、このつき方が問題です。

肘を伸ばして突っ張ったままだと、衝撃がすべて手首にかかってしまいます。

これが橈骨骨折の大きな原因。

手をつく瞬間に肘や手首の関節を上手に曲げて、

衝撃を分散させる“受け身”をとることで骨折を避けることができます」

 

 

日頃から、手首や肘の関節の柔軟性を高め、

“受け身”の練習をしておくといいでしょう。

壁や床に手をつく瞬間に、肘と手首を柔軟に曲げて衝撃を吸収する、

しなやかな体をつくっておきましょう。

意外と難しいので、ぜひトライしてみて!

 

 

次回は、バランス力と受け身力を強化するエクササイズをご紹介します!

 

 

撮影/中川十内 立体クラフト・カリグラフィ/矢島タカシ 構成・原文/山村浩子

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