いざというときに備えて知っておきたいストレッチや、足のつりの改善&予防法について、西洋医学と東洋医学の観点からアドバイスしていただきました!
樫出さんよりアドバイス
筋肉の冷えや硬さは滞っているサイン。体の声を聞いてみましょう
【冷えを予防】
寝る前の足湯やレッグウォーマーは有効
「ホットフラッシュで暑がりだから」と、じっくりお風呂につかるのが苦手な人には、寝る前の半身浴や足湯で足を温めたり、レッグウォーマーをつけて過ごすのがおすすめ。「上半身がのぼせていても、下半身を温めると意外に気持ちのいいことに気づくはず。下半身を意識的に温めましょう」(樫出さん)
冷えとりのツボを押して、巡りのよい体づくりを
足の血流をよくするには、三陰交(内くるぶしから指4本分上)、委中(膝の裏の真ん中のくぼみ)、承山(アキレス腱が途切れたあたりのくぼみ)を指の腹で押しつつ、イタ気持ちいい力加減でふくらはぎをさすり上げると効果的。特に三陰交は冷えとりに効く婦人科系のツボとして知られます。
(左)中心→三陰交 (右)上の部分→委中、下の部分→承山
【酸素不足を解消】
丹田を意識して、深~く呼吸する
東洋医学ではおへその下10㎝あたりに、丹田という〝気の中心〞があると考えられています。この丹田にエネルギーをためる意識をしてふーっと息を吐き、そこから全身に気が巡り、血流が行き渡って酸素が隅々に運ばれるイメージで呼吸しましょう。呼吸が深くなってリラックス効果があり、足のつり予防にも役立ちます。
【漢方薬を飲む】
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は急激な筋肉の痙攣に!
「芍薬甘草湯は筋肉が痙攣して足がつったときの痛みに、頓服として飲むのが基本ですが、筋肉疲労を感じたり、気になるときに飲むのもOK」(樫出さん)。「芍薬には血液中のカルシウムの流入を抑え、甘草にはカリウムの流入を促す働きが。電解質のバランスを整えてくれて即効性があります」(高尾先生)
筋肉の急激な痙攣を伴う痛みがある人の足のつりに。ツムラ漢方芍薬甘草湯エキス顆粒(第2類医薬品) 20包 ¥2,400
【血行をよくする】
自分の体の硬いところや股関節をマッサージ
足がつりやすい人は、意外にも太ももの筋肉も張っていることが多いもの。 自分の体の硬いところをさすって、ほぐしましょう。また、股関節をさするのも血行促進に効果的です。あぐらの姿勢で、体の硬いところや股関節の真ん中を、手をグーにしてマッサージするのがおすすめ。ゆっくり呼吸しながら、イタ気持ちいい力加減で行って。
イラスト/かくたりかこ 取材・原文/大石久恵