フィリピンで出会った神秘のトリートメント「ヒロット」
こんにちは、小野アムスデン道子です。
前回、フィリピンで出会ったピュア・ココナッツオイルを使った伝承のトリートメント「ヒロット」を紹介しました。
この「ヒロット」は、フィリピン古来の伝統的なマッサージで、昔は特別な家系にあるものだけがその技術を受け継いでいました。しかし、現在ではそのテクニックが体系化され、ココナッツオイルやバナナの葉を使うなどといった地方ごとの特徴を取り入れ、広くスパなどで行なわれるようになっています。
フィリピンだけではなく、トリートメントの手法の一つとして、日本でも取り入れているスパ・サロンがあるほど。
フィリピン現地でもう一軒、マニラの郊外、車で約1時半の高原避暑地タガイタイにあるリゾート「ナーチャー・スパ・ビレッジ」でも「ヒロット」を体験してみました。緑に囲まれたこちらのリゾートでは、スパに加えてヨガなど様々なウェルネスプログラムを組みこんだ滞在ができます。
ここの「ヒロット」は、デトックス効果もあるという温めたバナナの葉を施術前に貼り、それで体調を見ながらマッサージを行なうのが特徴。「身体の温冷のバランスをはかる」というのが、「ヒロット」のセオリーの一つだそうで、バナナの葉のはがれ具合と手で触った感じで、身体の温冷バランスの崩れている部分を見つけます。
血液とリンパの流れを促すピュア・ココナッツオイルによるマッサージと共に、「ナーチャー・スパ・ビレッジ」のオリジナルである「ニライブ」の施術も。これは、ターメリックやレモングラスなどのハーブをバナナの葉に包んで温めたものを押し当てる、温熱マッサージです。ハーブ自体にも身体を温める効能があるので、その効果が浸透していくのが実感できます。
ココナッツオイルを使用したマッサージは、滑らかに流れるようなタッチで、さらに「ニライブ」のハーブがじんわり効いてくる温かさが伝わって、終了後は身体全体が柔らかくなった感じ。
食事に使うものも含めて、ハーブは敷地内と近辺の農園で育てたオーガニックのもので、これもまた身体に優しいのがうれしい。
心地よいトリートメントの後は、マンゴーとココナッツミルクで煮込んだもち米をバナナの葉で巻いた「スマン」というフィリピンのスイーツと、地元で採れるカカオで作ったココアを出してもらいました。混じりけのない自然な甘さが身体に沁みわたります。
ピュアなココナッツオイルのマッサージとオーガニックな食べ物。身体によいものを十分に取り入れると、体調がよくなるのが実感できますね。マニラからほど近いところで、こんなにも自然に囲まれた健康的なステイができるので、とてもおすすめです。バナナやハーブを使った健康ジュースの作り方や、どこでもできる基本のポーズを取り入れた毎朝のヨガレッスンなど、滞在中だけでなく継続して健康を保つための食事やエクササイズを教えてくれるのもこのリゾートのいいところです。
「継続こそ大事なのです」というポリシーのリゾートのオーナーなのですが、聞けば、このオーナーこそ、マッサージなどの手法を体系化し「ヒロット」を教えるスクールを開いたり、その普及に尽力したフィリピンの女性だそう。さらにリゾート開設にあたっては、地元雇用にこだわり、農園も作ったのだとか。そんなリゾートのポリシーやオーナーの生き方にも心惹かれました。
ナーチャー・スパ・ビレッジ
http://www.nurturewellnessvillage.com
フィリピン政府観光省
http://www.premium-philippines.com