タンパク質はどんな食材でとるのが効果的なの?
タンパク質はどんな食材からとると効率よく補えるのか、詳しく解説します。
毎日のタンパク質補給の参考にして!
高タンパク質の優秀食材を徹底研究!
「正しい“タンパク質”ライフ PART4/OurAge世代におすすめのタンパク質食材」で紹介した14の高タンパク質食材を、さらに詳しく解説! タンパク質以外の栄養素、おすすめの選び方、調理法までを徹底研究しました。
今回は、すべてアミノ酸スコア100の【魚】についてです。
アワエイジ世代は低脂質の
タンパク質食材を選んで
タンパク質を効率よくとるには、アミノ酸スコア100の食材を選ぶことがポイントです。また、食材を選ぶときには、以下の点にも注意。
「タンパク質食材は脂質も同時に含んでいるものがほとんどです。エストロゲンの分泌が低下するアワエイジ世代は、脂質をとりすぎると悪玉のLDLコレステロールが増え、脂質異常症になりやすくなります。これを防ぐためにタンパク質食材はなるべく低脂質のものを選び、一日の脂質摂取量を45~48g程度にするのがおすすめです。ただ、魚に含まれる脂質は、体によいオメガ3系脂肪酸が多いので、しっかりとってOK。
また、タンパク質食材は、ビタミンB₆やビタミンCなど、タンパク質の吸収や合成を助ける成分を含む食品と一緒にとると、さらに効果的。加熱など調理法によっても吸収率が高まるので、覚えておきましょう」
と美才治真澄さん。詳しくは 次ページの枠内のポイントをチェック!
美才治真澄さん Masumi Bisaiji
管理栄養士。フードコーディネーター。女子栄養大学生涯学習講師。
企業やメディアに向けたメニュー提案をはじめ、調理&スタイリング、
栄養指導、料理教室、ケータリングなど、幅広く活躍中
【魚】
魚はアミノ酸スコア100のものと、それ以下のものがあり、ここで紹介する魚はすべて100。良質の不飽和脂肪酸が多いのも魅力です。
鯵【あじ】
高タンパクでオメガ3系脂肪酸も豊富
運動量が多い回遊魚の鯵は、高タンパクの魚。タンパク質の代謝に欠かせないビタミンB₆やナイアシンのほか、DHAやEPAなどのオメガ3系脂肪酸も豊富。目が澄み、エラが鮮やかな紅色で、ヒレがピンと張り、お腹が高く盛り上がっているものが新鮮。
鰹【かつお】
高タンパクなのは、春獲りの初鰹
タンパク質量がより多いのが春獲りの初鰹で、オメガ3系脂肪酸が多いのが秋の戻り鰹。ビタミンB₆や鉄分のほか、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富。身が鮮やかな赤色で、光沢のあるものが新鮮。刺身として売られているものより、サクで買うほうが酸化が少なく◎。
鮭【さけ】
老化を防ぐアスタキサンチンが多い
種類が多い鮭の中で最もタンパク質が多いのが紅鮭。紅鮭には、抗酸化作用が高くアンチエイジングや生活習慣病予防によいことで話題の、アスタキサンチンが多いのも特徴です。骨粗しょう症予防に役立つビタミンDや、オメガ3系脂肪酸も多く含まれます。
鮪【まぐろ】
良質なオメガ3系脂肪酸が同時にとれる
タンパク質の多さでいえば、トロより赤身のほうが多めですが、鮪の脂質は良質のオメガ3系脂肪酸が多いので適量ならとってOK。タンパク質の代謝を助けるビタミンB₆も豊富。手軽にとれるツナ缶を利用するのもよく、脂質の少ない水煮のツナ缶が◎。
※表の中の「タンパク質量」は、各食品100g当たりの含有量です。
効率よくタンパク質をとるポイントは次ページに。
次回は、良質の植物性タンパク質を含む食品の【豆腐】についてご紹介します。
撮影/鈴木泰介 スタイリスト/中野径恵 取材・原文/和田美穂
監修/美才治真澄 撮影協力/UTUWA