根来 根来秀行です。前回、前々回と細胞呼吸を促す呼吸法をご紹介してきましたが、続けて行っていると、カゼも新型コロナも遠のきますよ。
いし 不肖ぐうたらライターいしまるこ、根来教授直伝の呼吸法を日々実践し、なんだか元気で寒さもなんのその。今年はカゼ知らずで行けそうですよ。
根来 それはよかったです!「基本の4・8呼吸法」「5・5・5呼吸法」と、初心者でも難なくできる呼吸法をご紹介してきましたが、今回は、少しレベルアップしてみましょうか。
いし やりますとも! ホップ、ステップ、ジャンプ !
根来 腹式呼吸→胸式呼吸→鎖骨式呼吸と流れるように行う「完全呼吸法」です。
いし 「完全呼吸法」といえば、ヨガの奥義ともいえる呼吸法ですよね!?できる気がしないんですけど‥。
根来 呼吸筋を総動員して行うので、慣れるまでは難しく感じるかもしれませんが、ひとつひとつゆっくり丁寧に行うことで、呼吸のピッチが整い、細胞呼吸の効率が高まりますよ。
いし ではご指導、よろしくお願いいたします!
How to完全呼吸法
【左から】
1
椅子でもあぐらでも自分がラクな姿勢で座ります。目を閉じて背筋を伸ばし、ゆっくりと鼻から息を吐きながら、お腹をへこませていきます。
2
お腹の力をゆるめ、鼻から息を吸いながら、お腹を自然にふくらませていきます(腹式呼吸)。肺の下部が空気で満たされるのを感じて。
3
そのまま腹式に続いて胸へと息を入れていきます。鼻から息を吸いながら、肩を後ろに引いて、肋骨部分を広げていくように胸を開いていきます(胸式呼吸)。
4
さらに鎖骨の裏辺りまで息を入れていきます。胸を開いたまま、鎖骨や肩が少し持ち上がる程度に深く息を吸い込んでいきます(鎖骨式呼吸)。肺の上部が空気で満たされるのを感じて。
息を吸いきったら2〜3秒息を止めます。苦しい場合は無理せずゆっくり鼻から息を吐いて。
5
鼻からゆっくり息を吐いて、お腹を少しずつへこませていきます。続けて胸にある息をゆっくり吐き出しながら、肋骨を閉じるように胸の位置を戻します。最後にゆっくり肩を引き下げるようにしながら、鎖骨の奥の息を吐き切ります。4〜5を5回ほど繰り返します。
いし ムムム、なんか頭で考えちゃってギクシャクしちゃうなあ。
根来 頭でいろいろ考えず、呼吸に集中することが大事です。慣れないうちは、一つずつの呼吸を繰り返し練習してみて。それぞれができるようになったら、つなげてみるといいですよ。最初はぎこちない動きになるでしょうけど、繰り返すうちに、腹式→胸式→鎖骨式と流れるように行えるようになるはずです。
いし フンフン。確かに何回か繰り返していると、ちょっとずつコツをつかめて、スムーズに呼吸できるようになってきたかも。
根来 その調子です。副交感神経のスイッチを入れて緊張をほぐし、内臓機能を活性化、新陳代謝もUPするなど、呼吸器官全体を使うため、さまざまな効果が期待できます。
いし ちと難しいけど、効果も絶大なんですね。
根来 姿勢も矯正されるので、1日の終わりに行って、猫背をリセットして眠るとよいでしょう。
いし トライしてみます!
根来 それでは、皆さん、今日も素敵な1日を!
細胞にダイレクトにアプローチする生活術が満載!
『ハーバード&ソルボンヌ大学Dr.根来の特別授病まないための細胞呼吸レッスン』
根来秀行 本体1300円+税
(「呼吸年齢を若く保つ」プロジェクトも次回で最終回です。お見逃しなく!)
撮影/角守裕二 取材・文/石丸久美子 イラスト/浅生ハルミン