体に優しく、巡り改善効果も高い東洋医学を多くの素敵女医が取り入れています。土屋眞弓先生は冷えのタイプに合わせて飲み分けている漢方薬をご紹介します。
ツボ押し、お灸、漢方薬など、東洋医学の力で冷えを改善
冷えとむくみの解消に、東洋医学を役立てている人も。東洋医学は、不調を解消しながら全身を整え、違う症状の改善も期待できるところが大きなメリット。
素敵女医のみなさんは、血液と気の循環をよくするツボを押す・お灸する、貼るカイロで温める、漢方薬を服用するなど、それぞれの方法で体調を整えているようです。
「むくみが気になったときは、漢方薬の防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)を服用しています。消化吸収を助けながら余分な水分を排泄することで、むくみを改善できます」(渡邊千春先生・千春皮フ科クリニック)
また、ツボを押すと神経に刺激が伝わり、血管が拡張。血流を促す神経伝達物質が放出されて血行がよくなり、体が温まるといわれています。
なかでも女性の冷え症や婦人科系の不調に効くのが「三陰交」。内くるぶしの中心から、膝方向に指幅4本分上がった場所にあります。腰など下半身の冷え解消に効果があるほか、虚弱体質の改善にもつながるツボです。
冷えのタイプに合わせて漢方薬を飲み分け!
もともと冷え症で、全身に冷えを感じるという土屋眞弓先生。はおりものや貼るカイロで体を冷やさない工夫をしているのはもちろん、夏でもジェットバスにつかり、効果的に体を温めています。
「筋肉量が増えると冷え症が改善するので、ジムで筋トレもしています。あとは、やはり漢方薬ですね。特に手足の冷えにはよく効きます。私が愛飲しているのは、ツムラの38番の当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)。全身の冷えに効くので、寒さを感じたら飲みます。
また、お腹が冷えて、これから痛くなりそうだなというときは、100番の大建中湯(だいけんちゅうとう)がいいですよ」(土屋眞弓先生)
土屋眞弓先生が日頃、冷えやむくみの治療に使用しているツムラの漢方薬。
- 17.五苓散(ごれいさん/二日酔い・気圧変動のむくみに)
- 23.当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん/冷えとむくみに)
- 25.桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん/上半身のぼせ&下半身の冷えに)
- 38.当帰四逆加呉茱萸生姜湯(手足の冷え、しもやけに)
- 114.柴苓湯(さいれいとう/全身のむくみに)
- 136.清暑益気湯(せいしょえっきとう/夏バテのむくみ、冷え、クーラーの冷え対策に)
- 100.大建中湯(お腹の冷えと痛みに)
- 106.温経湯(うんけいとう/下半身の冷えに)
土屋眞弓さん Mayumi Tsuchiya
59歳 産婦人科・美容皮膚科 土屋産婦人科
イラスト/ミック・イタヤ 取材・原文/上田恵子