こんにちは！ オペラ歌手の田村麻子です。
よい声を出すために効くツボが体にはいろいろとあります。前回・第２回のレッスンに引き続きご紹介しましょう。
毎回強調するように、声とは肺から出す空気が、声帯を振動させることで発せられるもので、声を共鳴させるのが、頭蓋骨や体全体なのです。
赤ちゃんはあんなに小さい体なのに、大きな声で泣きますよね。これが年をとっていろんなところが凝りかたまっていると、声が響かなくなるのです。
いろんなツボをほぐすことで、ムリなく声を響かせることができますよ。
田村麻子さん（たむらあさこ・ソプラノ歌手）
国立音楽大学声楽科、東京藝術大学大学院、マネス音楽院（米）首席修了。国内外のコンクールにて上位入賞。日韓共催ワールドカップの前夜祭3大テナーコンサートでは故・パヴァロッティ等と共演。2015年には米大リーグのナショナルズに招聘され、対ヤンキース戦にて外国人歌手として初めてアメリカ国歌斉唱の栄誉を得る。メトロポリタン歌劇場管弦楽 、BBC交響楽団等、国内外で多くのオーケストラと共演、また世界各地の歌劇場で主演を務める。www.asakotamura.com
Lesson８：「耳をギョーザ」にしてみましょう
耳が柔らかいのも、声をよく響かせるためのポイントです。
耳たぶをもって軽くひっぱり、動かしてみて下さい。さらに、耳たぶを持って前に倒し、ギョーザのように柔らかく折りたたんでみましょう。
Lesson９：イーの口をして、浮き出た筋をマッサージしましょう
口を横にのばして「イーッ」と言ってみて下さい。
のどの両側に、筋が浮きでますよね。
この筋を、両手の指で柔らかく揉みほぐしましょう。
Lesson１０：のどを軽く揺らしましょう
のどに触ってみると、中央がパイプのようになっているのがわかりますが、ここが気管です。
この気管の入り口あたりに声帯があります。
のどのパイプをやさしく揺らして、ほぐしましょう。
決して強く揺らさないでください。強く揺さぶると、声帯を痛める危険性がありますので、そっと揺らしてみてください。
いかがでしょうか。耳やのどまわりをほぐすことで、ずっと声は共鳴しやすくなります。
私もふだんからこうした運動は欠かしません。みなさんもぜひ「のどトレ」でアンチエイジングしてみて下さい。
次回、第４回は年齢とともに衰えやすい「舌」のエクササイズをご紹介します！
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取材・文／黒部エリ
