肩甲骨と肋骨をつないでいる小胸筋は年齢とともに硬くなりがちに。ボールを使って確実にリリースする方法を、トレーナーの酒井大輔さんに教えてもらいます。
痛みを加減しながらほぐし、改善を目指す!
実ははっきりとした定義がなく、ざっくり「肩関節周辺の炎症」とされる四十肩・五十肩。人によって原因もさまざまなら、痛む場所や症状も多様です。
ここでは炎症期や、夜眠れないほどの痛みがある場合を除き、それ以外の方を対象に「動かしたほうがいいことはわかっているけれど、動かし方がわからない」という場合に役立つリリース法を紹介します。
ただ、痛い部分がはっきりわかる人はその部位を避けてください。頑張りすぎると悪化するリスクもあるので、体の声に耳を傾けて。(酒井大輔さん)
ボール1個で小胸筋をほぐす
肩甲骨と肋骨をつないでいる小胸筋。ここの硬さを取ると肩甲骨がよく動くようになり、肩の痛みも緩和されます。小さなエリアなので、ボールを使って確実にリリースしましょう。
●ほぐしエリア
年齢とともに硬くなりがちなのが胸の脇の小胸筋。四十肩・五十肩の人は、たいていここが固まっています。放っておくと、いわゆる前肩・巻き肩の原因にもなるエリア
●ボールを押し当てたまま肩とひじを真後ろに各4回引く
ボールを握った手を水平にしてひじを曲げ、小胸筋に当てます。両手で押しあて、ボールは動かさずに肩を真後ろへ引いて。ボールで小胸筋を横にずらすイメージで各4回。反対側も同様に
●上半身ごと回さない!
後へ引くのは、ボールを当てている側だけ。両肩を一緒に回したのでは、小胸筋がリリースされず、NG
※下のリンクから基本の動きの記事を見ることができます
教えていただいたのは
酒井大輔さん
Daisuke Sakai
1974年生まれ。全米アスレティックトレーナー協会公認アスレティックトレーナー(NATA-ATC)。数々のスポーツチームのサポート、10年間の船橋整形外科病院勤務を経て、現在は地域密着型のコンディショニングスタジオ「船橋オルトベース」主宰。イオンスポーツクラブのスタッフ育成などにも従事。
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/三浦真淑 モデル/SOGYON スタイリスト/鈴木由里香 監修/酒井大輔(船橋オルトベース) 構成・原文/蓮見則子