膝や股関節の痛み対策として、足裏の中心部や腸腰筋をほぐす、ボールを使ったセルフ筋膜リリースをご紹介します。
膝関節と股関節は共通のリリース法でOK
関節自体に問題はなく、画像にも写らない。なのに、膝や股関節に違和感や痛みを感じている人も少なくありません。多くは筋肉硬化による痛みです。
加齢などにより関節の自然な配置が少しでもくずれると、筋肉や筋膜が引っ張られて硬くなり、痛みにつながります。膝関節と股関節は多くの筋肉を共有しているため、同じリリース法でどちらもよくなることが多いもの。
改善に向けてまず一度はトライしてみて!(トレーナー酒井大輔さん)
ボール1個で足の裏をほぐす
足裏の筋肉がリリースされると、関節の動きがスムーズになるから不思議! 小さい動きだけなのでテクニックいらずです。
●ほぐしエリア
いわゆる足のアーチと呼ばれる部分。土踏まずを含む足裏の中心部がターゲットです。年を重ねるとアーチが落ちてくる人も増えますが、ここでは気にしなくても大丈夫
●体重をかけたまま前後左右に小さくズリ圧を両足各30秒
床に置いたボールの上に足の裏を当て、体重を乗せます。前後左右に小さく動かしてズリ圧を、両足各30秒。場所を少し移動して繰り返して
ボール1個で腸腰筋をほぐす
膝や股関節への影響が大きい腸腰筋は、深部にあるので、ボールでのリリースが最適。脂肪が多い人はソフトボールでも!
●ほぐしエリア
腰骨から太ももの付け根に走る長くて太い筋肉が腸腰筋。ボールを当てる位置は、へそと腰骨を結んだ線の真ん中。一見ピンポイントに見えても、広範囲に効いてきます
●上体は起こし、リラックスして各2回を4セット
へその横に当てたボールに圧がかかるよう、上半身は起こし、ひじで支えます。リリースする側の脚を少し上げて、深呼吸を2回。これを片側につき4セット
教えていただいたのは
酒井大輔さん
Daisuke Sakai
1974年生まれ。全米アスレティックトレーナー協会公認アスレティックトレーナー(NATA-ATC)。数々のスポーツチームのサポート、10年間の船橋整形外科病院勤務を経て、現在は地域密着型のコンディショニングスタジオ「船橋オルトベース」主宰。イオンスポーツクラブのスタッフ育成などにも従事。
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/三浦真淑 モデル/SOGYON スタイリスト/鈴木由里香 監修/酒井大輔(船橋オルトベース) 構成・原文/蓮見則子