「リモートワークの影響で腰・肩・首の痛みを訴える人が増えています」と話す素敵女医の平井倫世先生。ご自身が自宅で実践する隙間時間エクササイズとは。
本格的な体の故障が出る前に日常的なケアを
「骨粗しょう症の治療に早い段階からかかわりたい」という思いから、自身のクリニックをオープンした平井倫世先生。クリニックでは、筋肉のこりをほぐし体の歪みを解消する、エクササイズの指導もしています。
「これまで高齢者の外傷を数多く手術してきて、もっと症状が軽いうちに治療したいと思うようになりました。骨折は寝たきりにもつながりますし、骨がもろくなる骨粗しょう症は自覚症状もなく進行します。まずは骨密度検査を。
また女性は40代から女性ホルモンの分泌量が急降下します。それに伴い、手指や股関節、腰など、体のあちこちに痛みやしびれなどの不調が出やすくなるので、日常的なケアが必要です」
隙間時間エクササイズで
筋力UP&体ほぐし
平井倫世さん
コロナ禍の今は、女性に限らず男性も、リモートワークの影響で腰・肩・首の痛みを訴える人が増えています。家事や仕事の合間、寝る前など、日常の隙間時間を利用したエクササイズを習慣にしてほしい、と平井倫世先生。
「カルシウムの吸収に必要なビタミンDの数値が低い人も多いです。食事でとりにくいビタミンなので、サプリメントで補うことをおすすめします」
隙間時間エクササイズ
ストレッチ用ポールの上に寝て軽く足を開き、両手を上に伸ばして気持ちよく肩と肩甲骨を緩めます
棒やタオルなどを後ろで持ち、ひじを曲げて上下に動かします。肩甲骨のストレッチに
腹横筋の強化。息を吐ききってお腹をぺたんこにしたまま息を吸います。すると背中に息が入るので、これをゆっくり3~5回繰り返します
椅子につかまり片足で立ち、膝から下を前後にブラブラと動かします。片脚ずつ1分間。足先が外側に向かないよう注意して。脚の筋力強化に効果的
意外と使っていない足の指。足の指を大きく開いてパーを作り、指をしっかり動かします
足が外に向くのはNG!
平井倫世さん
Tomoyo Hirai
48歳 整形外科
予防からはじめる整形外科 T CLINIC Ichigaya
「今回紹介しているエクササイズを、自分でも自宅で実践しています。当クリニックは、症状が悪化する前の“予防”を重視しています。肩こりがひどい、リモートワーク続きで姿勢が悪くなったなどの悩みも、気軽にご相談ください」
撮影/森山竜男 イラスト/ミック・イタヤ 取材・原文/上田恵子