バナナ腰の人は、「尿もれ」になりやすい!
「こんにちは! ストレッチ整体師のともです。僕の整体院に訪れる患者さんは、その9割がバナナ腰。40代〜50代の女性など、年齢を重ねてくると、体を内側に締める筋肉が老化してしまうんです」(とも先生)
特に弱るのは、太ももの内側の「内転筋」。脚も外側へと開きがちになるので、骨盤が後ろに倒れて歪むことで、バナナ腰になるのだそう。
「バナナ腰になると、骨盤底筋も緩み、内ももの筋肉に力が入らなくなっていきます。体を内側に締められない体勢が日常になってしまうことで、尿もれを起こしやすくなってしまうのです」
太ももの内側にある「内転筋」と、お腹の内側を走る「大腰筋」、ふたつの筋肉にアプローチするストレッチを習慣的に行い、「脚が開かない体」を目指しましょう!
内ももを意識!
寝たまま「内転筋」ストレッチ①
「年を重ねると開いていく」という内ももの内転筋。開きっぱなしで放置しておくと、太ももの外側の筋肉が張って、太く見えてしまいます。また、「そもそも、姿勢がくずれてしまっているため、筋トレをしても効率が悪いばかりか、バナナ腰が原因で、一層、姿勢が悪くなってしまうんです」
1)横向きに寝て下の脚は伸ばし、上の脚はクロスして床につけます。
下の脚を10㎝くらい持ち上げます。両脚5秒×3セットずつ行います。
寝たまま「内転筋」ストレッチ②
1)脚は、「内転筋」ストレッチ①と同じ状態で、床に両手をつきます。
2)上になった脚を使って、お尻を持ち上げていきます。
3)お尻は、体が真っすぐになる位置で止めます(上げすぎると、腰が反ってしまうので要注意)。手を使わず、脚で持ち上げる意識で。
左右脚を替えて、5秒×3セットずつ行います。
NG!
前かがみにならないよう、胸は開いて正面向きで。
下腹部のインナーマッスルに効く!
寝たまま「大腰筋」ストレッチ①
バナナ腰になると、腟や肛門に力が入りにくく、排泄の際、腹圧がダイレクトにかかって、尿道や括約筋を働かせにくい姿勢になってしまうのです。「大腰筋ストレッチ②のポイントは、足首を立てること。足首を立てているだけで、自然に体の内側に力が入るようになるので、ぜひ試してみてほしいです」
1)あお向けに寝て、足の裏側をくっつけ、足先は天井方向に向けます。
2)股関節を曲げることを意識して、足を真上に持ち上げます。
3)2の姿勢のまま、太ももを胸のほうに近づけ、目線はおへそに向けます。近づけては脚を伸ばすを、10〜20秒、8回くらい繰り返します。
足首を立てることがポイント!
寝たまま「大腰筋」ストレッチ②
1)あお向けに寝て、足の裏側をくっつけ、足先は天井方向に向けます。
2)そのまま足を自分のほうに近づけます。近づけては脚を伸ばすを、10〜20秒、8回くらい繰り返します。
ポイント!
足首はしっかり立てましょう!
NG! 立てかたが緩いと、効果があまりありません。
「内転筋ストレッチ①②(左右各15秒×2=30秒)は、毎日たった1分。続けられそう、と思ったら、20秒程度の大腰筋ストレッチ①②もぜひプラスしてみてください!」
【教えていただいた方】
幼少期に病気がちだったことから健康に興味を持ち、国立大学で薬を作る研究を行う。しかし、自身が椎間板ヘルニアになり、寝たきり状態の日々を経験。手術するしかないと言われるも、整体の技術により完治。柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師の3つの国家資格を取得し、滋賀県草津市に慢性腰痛専門「整体院 智-TOMO-」を開院。YouTubeチャンネル「ストレッチ整体師とも先生」は、登録者数47万人超(2023年)に。著書に『「バナナ腰」を治せば、体の不調が消える! 腰痛・脊柱管狭窄症・ぽっこりお腹・ストレートネックを改善! 毎日1分ストレッチ付き 』(小学館)がある。
トップス¥19,800・パンツ・¥16,400 ・ヨガマット¥24,800/イージーヨガ
撮影/藤澤由加 スタイリスト/鈴木由里香 取材・文/井尾淳子