不調の原因につながる「自律神経」と「姿勢」
「こんにちは! ストレッチ整体師のともです。高血圧で悩む方の多くは、
①自律神経の乱れ
②姿勢がくずれている
…という、二大原因を持っています。
でも、①自律神経といっても、なかなかイメージがしにくいですよね?
なので僕は、②の姿勢を元に戻すストレッチで、血圧を下げることをおすすめしています!」(とも先生)
姿勢を元に戻すには、とも先生が名づけた「バナナ腰」(腰がバナナのように反りすぎている“反り腰”の状態のこと)を改善するストレッチを習慣化するのが近道なのだそう。
「今回ご紹介したのは、第二の心臓といわれる、ふくらはぎの筋肉にアプローチしたストレッチです。血圧を下げる効果だけではなく、バナナ腰からくる腰痛、坐骨神経痛、むくみ、痩せにくさの改善にも効果があるので、ぜひ実践してください。やって損はないですよ!」
ストレッチの前に事前チェック!
あなたは、床にかかとをつけたまま、楽にしゃがむことができますか?
写真のようにしゃがむことができれば、合格!
写真のように、かかとがつかず、ふらついたり、後ろに倒れてしまったりする人は、足首が硬く、ふくらはぎの筋肉もまったく使えていない可能性が大。
「座りにくさ、股関節の詰まり、お尻の筋肉のつっぱり感、すねの前の筋肉の痛みなどを覚えておいて、ストレッチ後の変化を感じてみてください」
血液循環のカギを握る「ふくらはぎ」
血圧を正常に保つ働きをする自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスよく活動することで成り立っています。
「血管を収縮する交感神経、拡張する副交感神経、両者がうまく働くためには、全身に血液を送るポンプの役割を果たしている、ふくらはぎの筋肉がよく動いていることがポイントになります」
ふくらはぎが硬くなると、血液循環が悪くなり、代謝が落ちてしまい、中性脂肪もたまりやすく、高血圧に!
寝る前約2分!
ふくらはぎ・ふにゃふにゃストレッチ①
1)椅子に座り、片方の脚を曲げて膝の上に乗せ、ふくらはぎの筋肉をがしっとつかみます。
2)ふくらはぎの筋肉をがしっとつかんだまま、つかんだほうの脚の足首を、甲を上下に動かすようにパタパタと動かしていきます。ふくらはぎは膝に近いところからつかみ始めて、だんだん足のほうへとつかむ位置をずらしていきます。ツーンと響くところは重点的に。左右30 秒ずつ行います。
寝る前約2分!
ふくらはぎ・ふにゃふにゃストレッチ②
1)椅子に座り、右足の親指側付け根の出っ張ったところを確認して、しっかりと床につけます。
2)右膝を少し内側に入れ、小指は浮く状態にします。この状態でかかとの上げ下げ、足踏みを行います。このとき、ふくらはぎの外側の筋肉に力を入れ、かかとは上げきることを意識して!左右各10秒×2セット行います。
寝る前約2分!
ふくらはぎ・ふにゃふにゃストレッチ③
1)椅子に座り、右足小指側の出っ張ったところを確認して、しっかりと床につけます。親指側は浮かせて、股関節はある程度開きます。
2)1の状態でかかとの上げ下げを行います。このとき、ふくらはぎの内側の筋肉に力を入れ、かかとを上げきることを意識して! 左右各10秒×2セット行います。
「…いかがでしたか? ストレッチを終えたら、事前チェックで感じたことからの変化を忘れずに確認してくださいね!」
【教えていただいた方】
幼少期に病気がちだったことから健康に興味を持ち、国立大学で薬を作る研究を行う。しかし、自身が椎間板ヘルニアになり、寝たきり状態の日々を経験。手術するしかないと言われるも、整体の技術により完治。柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師の3つの国家資格を取得し、滋賀県草津市に慢性腰痛専門「整体院 智-TOMO-」を開院。YouTubeチャンネル「ストレッチ整体師とも先生」は、登録者数47万人超(2023年)に。著書に『「バナナ腰」を治せば、体の不調が消える! 腰痛・脊柱管狭窄症・ぽっこりお腹・ストレートネックを改善! 毎日1分ストレッチ付き 』(小学館)がある。
トップス¥19,800・パンツ・¥16,400 ・ヨガマット¥24,800/イージーヨガ
撮影/藤澤由加 スタイリスト/鈴木由里香 取材・文/井尾淳子