多くの人は、日常の手の動きから、体が「内向き」になっています
「こんにちは! ストレッチ整体師のともです。今日もストレッチ、やってますか〜? 首こり&肩こりがなかなか改善しない…という人は、バナナ腰が原因で、巻き肩の姿勢になってしまっています」(とも先生)
反り腰で姿勢の悪い状態、バナナ腰の詳しい説明とセルフ診断、その傾きを整える「バナツボ押し」については、第1回をチェックしてくださいね!
話を戻すと、巻き肩は肩が前に引っ張られてしまっている状態。肩甲骨など、肩の後ろの筋肉が前にずるずると伸ばされ続けているため、猫背になり、血流が悪くなり、肩こり・首こりだけでなく、ストレートネックやぽっこりお腹の原因にもなってしまうのです。
「肩甲骨の内側にある、褐色脂肪細胞という脂肪を燃焼する細胞が働きにくくなるので、痩せにくい体にもなってしまいます!
そして家事にしても、パソコン作業にしても、日常で手を動かすとき、腕はほとんど内側を向いているはず。この偏った腕や手の動かし方が、首や肩に負担をかけているともいえるんです」
手や腕が内向きになる→猫背になる→肩甲骨の位置が悪くなる…
今回は、この一連の流れを止める、超簡単「胸を開く」ストレッチを紹介します。
自分ではなかなか気づかない「もっこり首」も要確認!
巻き肩・猫背になっている人は、首と背中の間が出っ張った「もっこり首」を改善することもおすすめ! 体の後ろ側なので見えにくく、自覚のない人が意外に多い「もっこり首」。そのまま気づかずにいると、老け見えしてしまうことに。
「首と背中の間がまったく動いていないと、血液&リンパの流れが悪くなります。すると首の上に脂肪がドン!とのっかってしまって、老廃物がたまり放題になってしまうのです!」
ぜひ一度、鏡の前で横向きになって、「もっこり首」度合いもチェックしてくださいね。
首&肩の血流がアップ!
猫背&ストレートネック解消ストレッチ
1)⼿のひらを外側に向けて、バンザイをします。
2)そのまま、ひじを下げられるところまで下げます(下げきったとき、胸がグッと開いて、肩甲骨は内側に寄っている状態になればOK)。30秒繰り返します。
腕の重だるさも解消!
手首ふにゃふにゃストレッチ
1)腕をできるだけ外にねじります。そうすると指は下を向きます。
2)上に向けた手を、反対の手の指で持ちます。
3)そのまま手首を体のほうに引きつけて、20秒キープ。腕の内側がしっかり伸びているのを感じます。呼吸は止めないこと!
いかがでしたか? 首こり・肩こりの人は、首や肩をぐるぐる回すことはあっても、「胸や腕を開く」という動きは少なく、見落としているのではないでしょうか。
今日からは首や肩をもむのはやめて、胸や手首、腕の状態をしっかり見て、柔らかくしていきましょう!
【教えていただいた方】
幼少期に病気がちだったことから健康に興味を持ち、国立大学で薬を作る研究を行う。しかし、自身が椎間板ヘルニアになり、寝たきり状態の日々を経験。手術するしかないと言われるも、整体の技術により完治。柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師の3つの国家資格を取得し、滋賀県草津市に慢性腰痛専門「整体院 智-TOMO-」を開院。YouTubeチャンネル「ストレッチ整体師とも先生」は、登録者数47万人超(2023年)に。著書に『「バナナ腰」を治せば、体の不調が消える! 腰痛・脊柱管狭窄症・ぽっこりお腹・ストレートネックを改善! 毎日1分ストレッチ付き 』(小学館)がある。
トップス¥19,800・パンツ¥16,400・ ヨガマット¥24,800 /イージーヨガ
撮影/藤澤由加 スタイリスト/鈴木由里香 取材・文/井尾淳子