中島史恵さん
ヨガインストラクター。タレント。シェイプUPガールズとして活躍後、2014年にヨガスタジオ「avity」を開設。著書に『たった3週間で下がらない体をつくる 最強逆トレ』(大和書房)。昨年発売したグラビアDVD『中島史恵 fumie55🖤』(スパイスビジュアル)も話題。
普段あまり使っていない側の筋肉を使うことでバランスが整い、
不調が改善しやすくなる
現在、ヨガインストラクターとして活躍する中島史恵さん。2018年発行の著書『たった3週間で下がらない体をつくる 最強逆トレ』では、「逆トレ」というメソッドを提唱していました。6年後の現在、中島史恵メソッドについて改めて伺うと…。
「“逆トレ”は変わらず、現在の私のベースになっているメソッドです。これは、普段使っていない逆の筋肉を使うことに着目したヨガです。
人は誰もが、習慣的に同じ側の筋肉ばかり使っていますが、そうすると片側の筋肉が偏ってついてしまい、逆に使っていないほうの筋肉は衰えてしまいます。これがボディラインのくずれや、腰痛や肩こりなどの体の不調を招く原因になるのです。
そこで、普段使っている筋肉とは逆側の筋肉を使ってバランスを整えようというのが逆トレ。女性は更年期になると、さまざまな不調が出やすくなりますが、筋肉をバランスよく上手に使えていれば不調の改善にもつながるのです。また加齢とともに硬くなりやすい関節を動かすことで柔軟性が高まるので、関節の硬さからくる不調の改善にもつながります。
運動不足の人がいきなり無理に体を伸ばそうとすると体を痛めやすいのですが、私のメソッドでは、無理に伸ばすのでなく、呼吸に合わせてパーツ同士で押し合うことで、自然に体が伸びるようにしていきます。そうすると無理なく体が伸びるので関節を痛めることがありません。
押し合う動きをするとお腹にしっかり力が入るので軸ができ、体が安定しやすくもなります。更年期の不調の予防・改善におすすめなので、ぜひ皆さんも取り入れてみてください」
そんな中島さんが、ヨガを始める前にぜひ行ってほしいと話すのが、体の歪みの改善。
「体に歪みがある状態でいきなりヨガを始めるより、バランスを整えてから行うほうがより効果的。まずは、以下のチェックテストで、自分の上半身と下半身の体の歪みをチェック。歪みがあるとわかった人は、ストレッチをして改善しましょう。体の不調も解消しやすくなりますよ」
<体の歪みチェックテスト>
■上半身の歪みチェック
背中側で左右の手がつなげるかをチェック。座って行っても、立って行ってもOK。右手を上にした場合と、左手を上にした場合、どちらとも行ってみましょう。左右の手がつなげるのが理想的。左右の指先が触れ合う程度でもOK。左右の指が触れ合わず離れてしまう人や、左右均等に行えない人は、体に歪みがあるということです。
できない人はこのストレッチを
① 左のひじを上げて後頭部につけて曲げ、右手をひじに当てて引き寄せ、ひじと手で押し合うようにします。同時に頭と、つけたひじでも押し合うようにします。
②右腕を下ろしていき、腕が下に行ったら手を内旋させていきます。
③内旋させたまま右腕を背中に回すと、左手の指先に触れられるようになるはず。できない場合も、これをこまめに続けるとできるようになっていきます。反対側も同様に行いましょう。
■下半身の歪みチェック
①正座をします。
②脚をくずして横座りをします。
③片方の足を恥骨に近づけ、後ろの脚は楽な状態にして座ります。このとき、左右の坐骨が均等に床につくかどうかをチェック。脚を後ろに曲げている側(写真の場合は左側)の坐骨が浮きやすいと思いますが、浮いてしまうのはNG。そちら側の股関節が硬いということです。
左右のバランスを整えるためのストレッチ
①チェックテストのポーズから、前に曲げたほうの脚の側(写真の場合は右側)に体重を乗せて、坐骨で床を押すようにします。
② そうすると、自然に反対側の坐骨も床につくようになります。これを左右とも同様に行いましょう。
③①〜②でまだ坐骨が床につかなかった人は、さらに、前に曲げたほうの足と同じ側の坐骨で床を押しながら、同じ側の腕を真っすぐ上に伸ばします。
④次にそのまま体を横に倒して3〜5呼吸。こうすると重心が反対側(写真の場合は左側)にいき、坐骨が床につきやすくなります。体を戻したときも、左右の坐骨が床につきやすくなるはず。これを左右とも同様に行いましょう。
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/永田紫織(Nous inc.) 取材・文/和田美穂