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50代でも体つきは変わる! 習慣は変えられる! 3カ月のタンパク質増し増し食と骨盤底筋意識で、筋肉が増えメリハリ体型に!

一般的に40代、50代は女性ホルモンが大幅に減少するのに伴い、筋肉量が低下していく時期。読者代表の安川香織さんはその中でも、なかなか筋肉が増えないタイプのようです。それに立ち向かうべく、管理栄養士の麻生れいみさん、ボディワークプロデューサーkyoさんのサポートで3カ月チャレンジ。いよいよ結果をレポートします。

タンパク質が食べられない問題も、3カ月でじわじわ解消!

年齢からすると体重、体脂肪、筋肉量も少なめ。全体的にスリムな印象の安川さん。むしろ、太ももやふくらはぎの細さは、50代以降に起こりがちなサルコペニア(加齢による筋肉の減少)を予感させてしまいます。

食生活はもちろん筋肉のつきやすい姿勢や生活習慣を学び、メリハリボディを目指した筋活期間でした。

 

まず先に3カ月の成果、ビフォーアフターを見てみましょう。

川香織さん(1973年生まれ・会社員)

ビフォーアフターを比較すると、特に増やしたい大きな筋肉=太ももやお尻まわりは増え、キュッと締まってほしい部分は締まり…、まさにメリハリ感が出てきました! 同じ体積なら筋肉は脂肪よりも重いので、筋肉が増えて体重が増える、が正しい変化です。

 

スタート時、管理栄養士の麻生れいみさんから、食事からとるタンパク質が圧倒的に足りていないことを指摘された安川さん。

 

タンパク質は1日に60g(肉・魚でいうと300g)以上。運動するときはその前後にも間食でタンパク質をプラス」というミッションは、なかなかハードルが高いものでした。

長年、肉・魚をメインに食べてこなかった人は急には食べられない。タンパク質を消化しにくい体質になっているという問題もあります。

最初は胸焼けしたり胃がもたれるなど心配された安川さんも、あれこれ工夫していくうちに徐々に十分なタンパク質をとれるようになっていきます。

 

タンパク質増量のため、麻生さんからのアドバイスを元に安川さんが気をつけたのは次の4つ。

■消化をよくするために、とにかくよく嚙む(ひと口30回)
■お肉は塊でなくひき肉などを使用。卵もスクランブルエッグやオムレツで食べやすく
■肉・魚が難しければ、大豆製品やプロテインなどでタンパク質補給
■1日のタンパク質量が足りないと思ったら、その日のうちにプラス

 

 

そして、見違えるような食生活に!

朝食抜きから、朝食を食べる習慣になったのはもちろん、昼食はお弁当を持って行くことも増え、肉・魚・卵・大豆製品…と、いろいろなタンパク質を取り入れて。

 

何より見た目の彩りがよくなったのは、栄養バランスがよくなった証拠です。運動のあとや量が足りなかった日は、プロテインドリンクや豆乳、高タンパクヨーグルトで追加。

 

筋肉は「鍛える」のではなく「使える」ようにすることが重要だった!

仕事に家事に多忙な安川さんが、時間をつくって通ったのがボディワークプロデューサーのkyoさんのスタジオ。

 

「安川さんは首を前につき出す癖がつき、同時に肩も前側に出てきていました。年齢もあるけれど、長年のデスクワークでこういった姿勢がつくられている人は多いんです。

正しい姿勢で正しく立てれば、人は何もしなくても自然に筋肉がついていくもの。安川さんの場合は、腹圧がうまく使えていないために姿勢にも悪影響。痩せているのにお腹がぽっこりしているのもそのためでした」(kyoさん)

 

3カ月のスタジオレッスンや自宅での宿題で、さまざまなことにトライ。基本は骨盤底筋を使いながら呼吸する「骨盤呼吸」。そして、肝心の腹圧のコントロールへとステップアップ。

 

 

【骨盤から全身のコントロール】

お腹のインナーマッスルと骨盤底筋を使いながら、骨盤の動きを全身に反映させるエクササイズ。リズムよく腕を交互に振りながら3回目で回しましょう。左右行って1セット。これを10セット以上行います。丹田(へその下)以外は使わず、腰から動くイメージで。

 

また、安川さんはO脚ぎみですが、kyoさんによれば日々のエクササイズ次第で、自力で矯正されていくレベルだそう! 安川さんもがぜん頑張る気持ちが湧き、美脚宿題をコツコツ頑張っていました。

 

そのひとつがこのエクササイズです。

 

【O脚X脚コンディション】

kyoさんが理想とする脚の形は、両足のひざ、ふくらはぎ、かかとをつけて立ったとき、4点の隙間が空くスタイル。骨盤底筋を意識してこれをキープしながらかかとを100回上げるだけ。ひざ、ふくらはぎ、かかとがつかない人にはかなりきついかも!
かかとを上げ下げする「カーフレイズ」に似ていますが、ふくらはぎを使わないのが大きな違い。もしふくらはぎが筋肉痛になったら、やり方が間違っています。

 

kyoさんのスタジオ「b-i STYLE(ビイスタイル)」には、美脚レッスンもあり、その場で脚の形が激変する人も! 安川さんもレッスン後に、みごとにきれいな脚の形に。あとは維持すべく日々の宿題を頑張るだけです!

 

 

3カ月の変化をより詳しく見てみましょう

 

川香織さん(1973年生まれ・会社員)

スタート時の数値
■体重42.05kg ■筋肉量:30.25kg
■脂肪量:10.50kg(体脂肪率:24.2%)

3カ月後の数値
■体重44.10kg ■筋肉量:31.35kg
■脂肪量:11.05kg(体脂肪率:25.0%)

 

 

3カ月ずっと安川さんを見守り続けてきたkyoさんから、見た目の変化について。

 

姿勢が明らかに変わりましたね。お尻から脚にかけてのラインがとてもきれい!  脚は、ただの細い人からメリハリのあるシルエットに激変しています。

お尻、背中、後頭部が並ぶのがいい姿勢なんですが、前につき出ていた頭の位置が変わったのが明らか。肩の位置も元に戻り、いい姿勢で立てていますね!」

 

3カ月の推移を見てみると、苦労の跡が見て取れます。

この数値の推移を、食事指導をしてくれていた麻生さんが解説します。

 

「スタート直後、タンパク質不足を解消してもらおうと、欲張りすぎたかもしれません。順調に筋肉が増えたかのように見えたのですが、胃腸が疲れて途中で停滞してしまいましたね。

急に食事も運動も…ということでストレスもあったと思います。そこを通り抜けたら、霧が晴れたかのように代謝が回り出したように見えました。まだまだ発展途上にある安川さんの今後に期待したいです!」

 

そして最後に安川さんから、3カ月頑張った自己評価を!

 

膝の位置が上に来たように感じています。前肩が直ってきたのにも驚き。なんとなく肩幅が広く見えるのは、楽に立ったときも肩が後ろに下りるからだと思います。

食事では、タンパク質が本当に足りていなかったんだなと痛感。食品添加物などは気にしていましたけど、食べる内容、栄養のことは全然意識していなかったとわかります。自分に足りていないということは、同時に3人の子どもたちも足りていなかったということ。家族に影響が出る前に気づけてよかったです。

 

最初は頑張らなければと思いすぎて、なかなかタンパク質も増やせなかったけれど、後半、もっと気楽にやればよかったな〜と思えたら食べられるようになり…。これじゃ足りないから何か足そう! とか、そこまで考えられるようになりました。

そして、体のライン、形を整えるのはアウターの筋肉であると思っていました。筋肉は筋トレで増えるものだとも思っていましたけど、今回のことで覆された感じです。

 

3カ月で変わった意識や習慣はいっぱいあります。歩くときにも骨盤底筋を意識するようになったこと、体を緩めることの大事さ。気持ちが緩まないと体も緩まないこと。

腹圧の大切さ骨盤底筋などインナーマッスルを使えるようにすることの重要性、姿勢が大事なことなど…。どれも日々の積み重ねですが、その地味なことが将来の自分をつくっていくんだなと感じています」(安川さん)

 

 

【教えていただいた方】

kyo
kyoさん
ボディワークプロデューサー
公式サイトを見る

1962年生まれ。ボディワークプロデューサー。「b-i STYLE(ビイスタイル)主宰。幼児体操の指導を経て、大手スポーツクラブの人材育成やプログラム開発に携わる。1997年より整体や解剖学などを学び、独自の骨盤調整メソッド「ペルヴィスワーク」を考案し、2005年よりスタジオ・ヨギーでレッスンを展開。2015年、自律できるからだづくりをテーマに、日本初の骨盤専門スタジオを東京・青山にオープン。基本の骨盤調整レッスンをはじめ、筋膜ストレッチ、美脚・美尻づくり、筋調律、フローダンス、ウォーキング、整顔など、独自のレッスンで女性の美と健康を応援。骨盤や骨盤底筋に特化した著書多数。

麻生れいみ
麻生れいみさん
管理栄養士・料理研究家
公式サイトを見る
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東京医療保健大学大学院医療保健学研究科医療栄養学領域修了。慶應義塾大学SFC研究所  食・フードサイエンス&テクノロジー共同研究機構メンバー。著書は『麻生れいみ式ロカボダイエット』(ワニブックス)、『20kgやせた!  糖質オフ入門  最新版』(宝島社)などすでに28冊に及ぶ。ベストセラーも多数。

 

人物撮影/藤澤由加 取材・文/蓮見則子

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