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齋藤式満腹やせメソッドは、脂肪が勝手に落ちていくだけじゃない! 驚きの効果とは?

放っておくと生活習慣病を招く内臓脂肪。その内臓脂肪が勝手に落ちていく効果がある3つのメソッドには、内臓脂肪が落ちる以外にも多くの健康効果があるとのこと。それを知ったらますますやる気になりそう! どんな効果があるのかを、形成外科専門医であり分子栄養学認定医でもある齋藤真理子先生に教えていただきました。

 

内臓脂肪を減らす“齋藤式満腹やせメソッド”の驚くべき健康効果

内臓脂肪を落とすためには、脂肪燃焼体質になって血糖値を安定させることがポイントで、それをかなえるのが齋藤先生が考案した以下の3つのメソッド(具体的な方法は第3回を参照)。

この3つのメソッドは、「齋藤式満腹やせメソッド」と名づけられています。

 

齋藤式満腹やせメソッド3つのポイント

① MCTオイル生活
② 満腹フードを使ってラクに糖質を減らす
③ 戦略的間食をとる

 

このメソッドを実践すると、内臓脂肪を落とす以外にも、以下のような6つの効果が期待できるとか。

どんな効果なのかを齋藤先生に伺いました。

 

効果1 万病のもとの慢性炎症を抑える

齋藤式満腹やせメソッドは、MCTオイルをとることが大きな特徴ですが、MCTオイルをとることで慢性炎症を抑える効果が期待できるとか。

「炎症とは、体で刺激やストレスを受けたところが、熱を持ったり腫れたりすることです。

炎症は、実は臓器や血管など体のさまざまな部分で起こっていて、普通はそのうち治るのですが、軽い炎症がいつまでも治らずにくすぶり続けると慢性炎症になります。

慢性炎症が起こると、全身に飛び火してあちこちで機能不全を起こし、血圧や血糖値が上がったり、風邪をひきやすくなったり、がん細胞が育ちやすくなるなど、まさに万病のもとに。

 

また、MCTオイルは、抗炎症性サイトカインであるIL-10の分泌を増やし、炎症を抑え込む作用のあることがわかっています。

その結果、万病のもとである慢性炎症を防いでくれるのです。

花粉症などのアレルギー症状も炎症反応のひとつなので、その症状の改善効果も期待できます」

 

効果2  がん細胞の増殖を抑える

齋藤式満腹やせメソッドを実践すると、MCTオイルの働きによって、がん予防も期待できるとか。

「がん細胞が増えるためにはブドウ糖を必要とすることがわかっています。

齋藤式満腹やせメソッドでMCTオイルを用いた食事療法をすると、糖質をエネルギーにする糖燃焼回路と、脂肪をエネルギーにする脂肪燃焼回路の両方が作動している状態になります。

また “満腹フード”を利用して徐々に糖質を減らしていくことで、糖質に依存した体質の改善にもつながり、その結果、がん細胞の餌が不足するので、がん予防につながるのです。

実際に、この食事療法で、がん患者が快方に向かったという結果報告も多数寄せられています」

 

効果3 悪玉菌が減少し、腸内環境が改善

腸は消化吸収の役割があるだけでなく、免疫機能に深くかかわる器官でもあることから、腸内環境をよくすることの重要性が広く認知されるようになりましたが、齋藤式満腹やせメソッドには、腸内環境の改善にもよいそう。

 

「MCTオイルには高い抗菌作用があるので、悪玉菌が減り、腸内環境が改善しやすくなります。それによって、免疫力アップ効果が期待できるだけでなく、便秘が改善しやすくなって、便秘によるぽっこりお腹の改善効果も期待できます」

 

効果4 脳に素早くエネルギーを供給し、認知症やうつを防ぎ、集中力もアップ

齋藤式満腹やせメソッドで、MCTオイルをとることによって、認知症予防効果も期待できるとか。

 

「近年、アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞がエネルギー源であるブドウ糖を取り込むことができなくなり、エネルギー不足に陥って働けなくなることによって起こることがわかってきています。また、うつ病も同じように脳のエネルギー不足が原因のひとつといわれています。

 

これまで、脳のエネルギー源はブドウ糖だけといわれていましたが、最近、ケトン体もエネルギー源になることがわかってきました。

MCTオイルをとると素早く消化吸収されてケトン体を作り、脳にとって優秀なエネルギー源になります。

食事のたびにMCTオイルをとれば、脳のエネルギー源を常に補給できるので、認知症やうつ病の予防につながるのです。

脳に継続的にエネルギーを補充できると、集中力も持続し、仕事や作業の効率アップ効果も期待できます」

効果5 シワやたるみの原因になる“糖化”を防ぎ、若々しい肌を保つ

近年、体の“糖化”が肌の老化を進める大きな原因として知られるようになりましたが、齋藤式満腹やせメソッドには糖化予防効果も。

「血糖値が高い状態が続くと、血中の糖とタンパク質が結合して“糖化”し、AGEs(終末糖化産物)が生まれます。

血糖値が高くなる食生活をしているとAGEsが蓄積し、すると炎症を促す活性酸素も増えてしまい、シワやたるみなどの肌の老化も進みます。

 

齋藤式満腹やせメソッドは、食後の血糖値を上げにくくする食事術なので、AGEsが生まれる機会がグッと減り、肌の老化予防につながるのです。MCTオイルは全身の肌細胞の新陳代謝も促すので、その面からも肌の若返り効果が期待できます」

 

効果6 体温の低下を防ぎ、免疫力アップや冷え改善をサポート

効果3で、齋藤式満腹やせメソッドには腸内環境を整えることから、免疫力アップ効果が期待できるとご紹介しましたが、別の面からも免疫力アップを助けてくれるとか。

「体温が下がると臓器が正しく機能しにくくなり、免疫力が下がりやすくなるといわれています。

MCTオイルは素早く消化吸収されるので、継続的にとると、体内のエネルギー源が常に備わっている状態になり、熱産生が楽になります。

そして、MCTオイルをとってケトン体が増えるとミトコンドリアが活性化して、エネルギーをたくさん生み出す体になることで熱が生まれ、それによっても体が温まります。

そのため体内の温度が高めに保たれ免疫力の底上げ冷え症改善の手助けになるのです」

 

このようにたくさんの効果がある齋藤式満腹やせメソッド。内臓脂肪を落としたい人だけではなく、健康を維持したい人や、老化を防ぎたい人なども、ぜひ試してみて。

 

 

【教えていただいた方】

齋藤真理子
齋藤真理子さん
医学博士。日本形成外科学会専門医。分子栄養学認定医。
公式サイトを見る

医療法人社団山本メディカルセンター理事長。2010年に同センターに入職し、皮膚科・形成外科を立ち上げる。アンチエイジング分野にも取り組み、メディカルエステ、ドクターズコスメなどの開発・販売も手がける。2016年山本メディカルセンター2代目院長に就任。皮膚科・形成外科、美容皮膚科、内科、人間ドック、訪問看護ステーションを統括。分子栄養学の観点からメニューを考案しているカフェレストラン「桜山茶寮」も運営。著書に『「内臓脂肪がなかなか減らない!」という人でも勝手に内臓脂肪が落ちていく食事術』(アスコム)がある。

 

写真/Shutterstock   取材・文/和田美穂

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