〈齋藤式満腹やせメソッド〉と糖質制限で、脂肪が減り、体調もよくなった!
自らが提唱する〈齋藤式満腹やせメソッド〉で内臓脂肪を減らすことに成功したという齋藤先生。実践したのは、
①MCTオイル生活
②満腹フードを使ってラクに糖質を減らす
③戦略的間食をとる
という3つを柱とした〈齋藤式満腹やせメソッド〉。
(詳しい方法は、連載第3回を参照)
齋藤先生に、具体的にどのくらい節制したのか、何をどのくらい食べたのかなど、詳しく伺いました。
「私の場合は、〈齋藤式満腹やせメソッド〉をベースにしつつ、1日の糖質量を10g以下に抑えたので、わりときつめに行ったんですよね。そして、タンパク質は1日に60g、MCTオイル60g、ほかに、えごまオイル5gをとるようにしました。
この方法で、1カ月で体重−3kg、脂肪面積−16.47㎠に成功したのです。
結果的に2カ月で6kg痩せました。
ちょっと急に落としすぎではありますが、この方法だと代謝が上がるので、リバウンドすることなく、無理なく続けられました。早く結果を出したい場合に、この方法はおすすめです。
私は肉が好きなので、タンパク質は肉をメインにとっていて、朝、昼、夜と合計200gくらいをとっていました。
そのほかに運動もして、犬の散歩で1日8000歩ほど歩いたのと、“パタパタストレッチ”や、“深呼吸スクワット”も毎日取り入れました(連載第6回参照)。
これらの方法を続けたら、体重や体脂肪が落ちるだけでなく、体調もよくなりました。
以前は午後3、4時頃になると、いつも低血糖になって、手が震えたり、呂律が回らなくなったりすることがあったのですが、そういうときに甘いものを食べていたので、血糖値が乱高下していたと思います。
40代に入ってから急に太ったのもそのせいです。でも、〈齋藤式満腹やせメソッド〉を取り入れてからは、腹もちがよくお腹が空きにくくなるため、血糖値の乱高下が防げて体調が安定し、疲れにくくなったのもうれしい効果でした」
以下が、齋藤先生が〈齋藤式満腹やせメソッド〉を行う前と、行って1カ月たった頃のCTスキャンの比較画像。
白いところが骨、灰色がかったところが筋肉。筋肉の外側を覆っている黒いかたまりが皮下脂肪で、その内側の黒い部分が内臓脂肪。内臓脂肪と皮下脂肪を含めた脂肪の面積が、1カ月で16.47㎠も減少。
BEFORE
内臓脂肪……64.04㎠
皮下脂肪……255.94㎠
合計 …………319.98㎠
AFTER
内臓脂肪…… 58.10㎠
皮下脂肪……245.41㎠
合計 …………303.51㎠
脂肪の面積が1カ月で−16.47㎠! 体重が2カ月で−6Kg!
齋藤先生のMCTオイルのアレンジ例をチェック!
そんな〈齋藤式満腹やせメソッド〉の核となるのが、MCTオイルを食事に取り入れる方法。
「MCTオイルには、
①内臓脂肪をエネルギーに変える“脂肪燃焼体質”になる
②ミトコンドリアが活性化して代謝がアップ
③血糖値の乱高下を抑えて糖質を脂肪になりにくくする
④満腹感が高まり、自然と食事量を減らせる
といった効果があります。
MCTオイルをいろいろな料理にかけてとるだけでOKなので、皆さんも好きな方法で自由にアレンジしてみて」
以下が、齋藤先生が行っていたMCTオイルのアレンジ例。ぜひ、真似してみて。
野菜スープに
玉ねぎやにんじんなど、冷蔵庫にある野菜を使ったコンソメスープに、MCTオイルをかけたもの。残り物の肉や、硬くなりかけたパンを入れたりと、その時々でさまざまな具材を使用。タンパク質や野菜がとれて低糖質。
カプレーゼに
スライスしたトマトにアボカド、モッツァレラチーズをのせ、オリーブオイル&MCTオイルをかけたカプレーゼ。爽やかな味わいで、おつまみにも◎。
サラダに
豚肉とズッキーニのソテーにルッコラをのせ、バルサミコ酢、MCTオイル、パルメザンチーズをかけたサラダ。高タンパク・低脂肪でダイエット中にぴったりの主菜。
炒め物に
ほうれん草とベーコンのバター炒め。炒め油にはオリーブオイルとバターを少なめに使い、最後にMCTオイルをかけるのがポイント。
あえ物に
アボカドと鶏肉、ゆで卵をあえて、MCTオイルをかけたもの。鶏肉は市販の焼き鳥を使用。タンパク質のほか、アボカドからは抗酸化作用の高いビタミンEをとることができます。鶏肉の代わりにサーモンを使うのもおすすめ。
味噌汁にかけてもいいし、においや味がないので、何にでも合います。忘れずにとることがポイントです。試してみてくださいね。
【教えていただいた方】
医療法人社団山本メディカルセンター理事長。2010年に同センターに入職し、皮膚科・形成外科を立ち上げる。アンチエイジング分野にも取り組み、メディカルエステ、ドクターズコスメなどの開発・販売も手がける。2016年山本メディカルセンター2代目院長に就任。皮膚科・形成外科、美容皮膚科、内科、人間ドック、訪問看護ステーションを統括。分子栄養学の観点からメニューを考案しているカフェレストラン「桜山茶寮」も運営。著書に『「内臓脂肪がなかなか減らない!」という人でも勝手に内臓脂肪が落ちていく食事術』(アスコム)がある。
写真/Shutterstock 料理写真/齋藤真理子 取材・文/和田美穂