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機能性表示食品、どう選ぶ? パッケージの読み方、教えます

健康食品やサプリメントを選ぶとき、何を基準にしていますか?「なんとなく有名だから」「口コミがいいから」「安いから」——。でも、実は「きちんと成分が入っていない商品」が出回っていたという話も往々にしてあるのです。今回はそんな不安を払拭し、納得して選べる健康食品の見極め方をお伝えします。

値段は違うけど似たような商品、何がどう違うの?

健康食品 機能性表示食品 保健機能食品 特定保健用食品 サプリメント

例えば、同じ成分の入ったサプリ。

 

「2000円と1万円のものでは、何が違うの? 中身は一緒じゃないの?」と思ったこと、ありませんか?

 

健康食品の制度や広告の薬事ルールに詳しい専門家、RCTジャパン代表の持田騎一郎さんによれば、見た目や成分名が同じでも、成分の質や量がまったく違うことがあるのだとか!

 

さらにショッキングなのは、成分が「ほとんど入っていない」「ゼロだった」商品が実在したという事実。

 

「以前、朝日新聞が抜き打ちで、NMNサプリの検査をしたところ、“成分ゼロ”の商品も見つかったそうです。

 

メーカーが【○mg配合】とパッケージに表示していても、その量が本当に配合されているかを検証する仕組みがなければ、私たちには確かめようがありませんよね」

「ちゃんと入ってる」と、わかるサプリとは?

そこで注目したいのが【機能性表示食品】という表示。

 

これは「この成分がこの量だけ入っていて、こんな機能があります」と事業者が国(消費者庁)に届け出ている食品です。

 

臨床試験に基づいた科学的根拠、関与成分の測定方法や測定結果、どこの工場で製造されているかまで、すべてデータベースで公開されています。

 

つまり!
中身の「品質証明」があるということ。

 

「どこで、どう作られ、どれくらい入っていて、何に効くと届け出られているのか、——これが“見える”のが機能性表示食品の強みなんです。

 

同じ成分のサプリなら、単に含有量の多いものを選ぶのではなく、なるべく機能性表示食品を選んだほうが、品質が担保されているといえます」

 

記事が続きます

パッケージで見分ける、【機能性表示食品】のポイントはここ!

 

【機能性表示食品】には、以下のような決まった項目の表示があります。

機能性表示食品 機能性関与成分 栄養成分表示

ちなみに。
「機能性関与成分」ってなに? と思った人も多いかもしれません。

 

機能性関与成分とは、その食品が「○○に役立つ」と表示するための“根拠となる成分”のこと

たとえば「GABAにはストレスをやわらげる機能があります」と表示されていたら、GABAが「機能性関与成分」。

つまり、そのサプリの“中身の主役”というわけです。

機能性表示食品では、「この成分がこれくらい入っていてどんな機能があるのか?」をすべて開示することが義務づけられています。

【見るべきポイント】

■機能性表示食品:上部の目立つ位置に表示
■機能性関与成分:成分名、1日の含有量
■届出番号:「Exxx」「Hxxx」などの番号。(この番号により消費者庁データベースで検索可能)
■栄養成分表示:基本5項目 (熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量) の含有量
■1日当たりの摂取目安量:何粒、何個など
■届出表示(機能性表示):「〇〇〇には△△△を維持する機能があると報告されています」など

■注意書き:「本品は疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません」など
■注意喚起分:「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを」

 

この表示があれば、消費者庁に情報を届けている=「ウソがつけない」ということ。

 

「何となくいいかも」で選ぶのではなく、“書いてある内容”で選ぶことができます。

 

表示がない=ダメ、とは限らない

ここで大事なのが、「表示がない=悪い商品」とは言い切れないということ。

 

届け出は出していないけれどちゃんと真面目に作っていて、長年ずっと信頼されてきた商品(一般的な健康食品)もたくさんあります。

 

「というのも、トクホ(特定保健用食品)や機能性表示食品の届け出には費用と時間がかかります。

 

小さなメーカーには大きな負担ですし、長年のファンに支持されている商品もあり、あえて機能性表示食品にはしない、という選択をしている会社も。

 

だからこそ、表示の有無だけで判断しない視点も大切。長く続いている=選ばれ続けている証しでもあります」

 

記事が続きます

実は、表示アリ商品も「消えている」

さらに意外なのが、機能性表示食品として登録された商品でもどんどん販売終了しているという事実。

 

今回の取材でも「よさそう!」と思った商品が、いざ記事に書こうとしたら「販売終了」…というケースが続出。

 

なぜでしょう?

「機能性表示食品であっても、広告や販路の戦略が不十分なら売れないからです。

 

ちゃんとしたマーケティングができていないと、あっという間に撤退するケースは多いでしょうね。

 

つまり、今販売されている機能性表示食品は選ばれ続けている証拠でもあるということです」

 

「ちゃんとした選び方」ができるようになってくる!

その健康食品を信じていいか迷ったら、まずはこの3つのチェックを。

 

□表示の種類は?(トクホ? 機能性表示食品?栄養機能食品?)
□成分は何?(どんな機能が報告されている?)
□どんな会社?(販売実績、継続年数、信頼感など)

 

ほんの少し裏側をのぞくだけで、「なんとなく」ではない、確かな選び方ができるようになります。

 

 

【教えていただいた方】

持田騎一郎
持田騎一郎さん
薬事通販コンサルタント
公式サイトを見る

1962年生まれ。一橋大学法学部卒業。株式会社RCTジャパン代表取締役社長。過去10年間で1万件以上の化粧品、機能性表示食品、医療機器などの薬機法、景表法案件をコンサル。機能性表示食品制度の普及と啓蒙に努めることを目標に、商品開発、届出支援に特化した機能性表示食品検定協会株式会社を設立、会長に就任。2017年から「機能性表示食品検定講座」をスタート。

 

 

取材・文・画像制作/蓮見則子

 

 

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