OurAge世代特有のニオイとかゆみについての疑問にお答えするQ&A企画。基本的なことから、誰にも聞けないデリケートゾーンのことまで、なんでもお答えします。今回は、脇の下のニオイについてです。
「脇の下」の匂い編
更年期に増える体臭の筆頭?
更年期症状で脇の下にかく汗は、OurAge世代にとって最も大きなニオイの原因。日々の工夫とケアで快適に過ごしましょう!
Q4 更年期の多汗でニオイは強くなる?
A 精神性の発汗なので、アンモニア臭がします。
更年期になると女性ホルモンの低下により、自律神経の調整がうまくいかなくなることが。これが更年期特有の多汗です。運動による汗はサラッとしてほとんどニオイがありませんが、更年期症状による発汗はそれとは異なり、濃度が濃くてベタベタしているのが特徴です。アンモニアなどのニオイ物質が多く含まれているため汗そのものがにおい、また蒸発しにくいため、放置すると体臭の原因に。こまめに拭くなどの配慮が必要です。(五味先生)
Q5 におう汗とにおわない汗がある?
A "いい汗"はにおいません。
運動や体温調整でかく汗はエクリン腺から分泌され、水分とわずかな塩分だけで、蒸発しやすいのでほとんどにおいません(=よい汗)。一方、汗腺の機能低下や精神性の汗(更年期の汗も同様)はミネラル分が多く、ベタベタして蒸発しにくいため、酸化して雑菌が繁殖しやすく、これがニオイの原因に(=悪い汗)。運動や入浴でよい汗をかけるように汗腺を鍛えることが重要です。(Q9参照)(五味先生)
Q6 汗を今すぐ、一時的に抑える方法は?
A 深呼吸をすることと、こんな方法もあります。
緊張や不安など、ストレスによる精神性の発汗は、まずはリラックスすることが大事。ゆっくり腹式呼吸をしてみましょう。また、顔の汗を一時的に止めるには、左右のバストの5㎝ほど上を、下半身の汗を止めるには、左右の腰あたりを親指で圧迫する方法を試してみて。(五味先生)
Q7 脇汗のニオイ対策、最も有効なのは?
A 拭く、下着を替える、無駄毛の処理など。
汗を放置せずに濡れタオルかウエットティッシュでこまめに 拭うこと。特に更年期の多汗の場合は、直接肌に触れる下着の替えを用意して。ニオイ対策には脇毛の処理も大事です。(上田弥生先生)
Q8 脇汗パッドって効果ある?
A ありますが、まめに取り替える必要あり。
服や素肌に直接張るもの、洗って繰り返し使えるものなどがあります。効果はありますが、濡れたらこまめに取り替えることが大切。そのまま放置すると、かえってニオイの元に。(上田先生)
今回、答えてくれたのは…
五味常明さん
1949年生まれ。五味クリニック院長。体臭・多汗研究所所長。日本心療外科研究会代表。体臭研究における第一人者として著書も多数
上田弥生さん
1981年生まれ。産婦人科専門医。デリケートゾーンのアンチエイジングとワキガ・多汗症の治療に携わり、補完代替療法にも親しむ
次回も引き続き、脇の下のニオイの疑問についてお答えしていきます。
イラスト/伊藤美樹 構成・原文/山村浩子