誰にも言えないニオイやかゆみの悩み、OurAge世代特有のそれにお答えするQ&A企画。今回は、お口のニオイについてお答えしていきます!
ニオイ
口
口臭のメカニズムを
チェック!
性別や年齢に関係なく、気になるのがお口のニオイ。
原因を知っていれば、比較的簡単に予防できます。
Q30 口臭の原因は?
A 病的口臭と生理的口臭があります。
病的口臭とは、歯周病や虫歯、鼻や喉、内臓の病気が原因のもの。一方、生理的口臭は誰にでもあるもので、起床時や空腹時、緊張したときなどにニオイが強くなります。原因は唾液の分泌が減り、口の中に細菌が増殖するからで、ニオイの強さは一日の中でも変動します。ほかにタバコや酒、にんにくなどの飲食物や嗜好品による口臭もあります。(宝田恭子先生)
Q31 歯周病や虫歯で口がくさくなるのはなぜ?
A ニオイを発生する菌のせいです。
歯周病になるとできる歯周ポケットは、細菌の格好の繁殖所。細菌の中でも、嫌気性菌は代謝の過程で硫化水素やメチルメルカプタンを産生し、これが口臭の元に。また虫歯は空洞に食べカスが残り、これが腐敗して悪臭の原因に。口腔内の細菌はちょっと歯磨きを怠るとすぐに増殖します。口臭予防には、まずは口腔内を清潔に保つことです。(宝田先生)
Q32 自分で口臭を確かめる方法は?
A コップチェックや手軽なチェッカー器も。
清潔なコップに息を吹きかけて、いったん新鮮な空気を吸ってから、そのニオイを嗅ぎます。一日つけていたマスクを嗅ぐという方法も。最近では、ニオイを数値化してくれるニオイチェッカーも発売されています。(宝田先生)
口、頭、耳の後ろ、脇、足のニオイを測り、スマホアプリで数値化。Kunkun body¥30,000/コニカミノルタ
Q33 年をとると、なぜ口がくさくなる?
A 口腔を守る唾液を減らす生活習慣がおもな原因。
口臭の原因は口腔乾燥。それを予防するのが唾液です。硬い食べ物を避けることで咀嚼回数が減ったり、スマホの普及で会話が減少すると唾液の分泌が低下しがちに。これは近年、若い人にも同じ傾向が。また虫歯や入れ歯などで口腔内を清潔に保ちづらくなることも原因に。(宝田先生)
Q34 緊張すると、口がくさくなる気が…。
A 唾液が減少するからです。
人前で話をする場面などでは、口の中がカラカラになることも。緊張すると、唾液の分泌が極端に減ります。細菌の増殖を防ぐ唾液が減るため、口臭が増すのです。水を飲むことで多少は緩和します。(宝田先生)
Q35 胃の調子が悪いと口臭が強くなる?
A それは十分考えられます。
胃の病気では消化不良を起こしやすく、内容物が胃に停滞して発酵。ニオイ物質が腸管から吸収され、血液に乗って肺から呼気に。卵が腐ったようなニオイが特徴です。(五味先生)
今回、答えてくれたのは…
宝田恭子さん
1956年生まれ。歯科医。宝田歯科医院院長。日本アンチエイジング歯科学会監事。口元からトータルに考える健康法、美容法を追求
五味常明さん
1949年生まれ。五味クリニック院長。体臭・多汗研究所所長。日本心療外科研究会代表。体臭研究における第一人者として著書も多数
次回も引き続き、口のニオイについての疑問にお答えしていきます。
イラスト/伊藤美樹 構成・原文/山村浩子