OurAge世代特有のニオイやかゆみについての疑問にお答えするQ&A企画。最終回は、水虫やじんましん、かゆみが起きてしまった時の対策についてお答えします。
Q65 水虫ってどんな病気?
A 白癬菌(はくせんきん)が原因のかゆみ疾患です。
水虫はカビの一種である白癬菌が原因の皮膚感染症。約9割は足にできます。爪白癬(イラスト左上)は爪が白く濁るのが特徴。足白癬は足指の間や足の縁や土踏まず、かかとなどにでき、ジュクジュクしたりカサカサしたり、部位により症状が異なります。毎日足を洗って清潔に保ち、カカトや指の間もよく拭くことで予防を。できてしまったら、早めに皮膚科へ。(小林先生)
Q66 かゆみはどんなことで助長される?
A 3つの「ぱなし」に用心!
かゆみを誘発するのは、皮膚の構造と機能を壊す行為。それは、①汚れっぱなし(不潔)、②濡れっぱなし(むれた状態)、③こすれっぱなし(服などのこすれを放置)など。これらを避けることが肝心です。(小林先生)
Q67 ヘアカラーで頭皮湿疹が出るように…。対策は?
A ジアミン色素を避けることです。
原因の多くは、カラー剤に含まれるジアミン色素。一度、反応を起こすと、使用を避けるしかありません。最近はジアミンを含まないカラー剤もあるので、そちらへの切り替えを。(小林先生)
Q68 突然、じんましんが出た。原因は何?
A ストレスが原因という説も。
じんましんは赤みのある小さな皮膚のふくらみができる病気。いつの間にか消えますが、場所を変えて繰り返し、ムズムズするかゆみを伴います。食べ物や日光など原因がわかるものもありますが、7割以上は突発性じんましんで原因が不明。抗ヒスタミン薬の治療のほか、休養をとり、規則正しい生活を心がけることも大切です。(小林先生)
Q69 かきすぎて肌に傷が…。どうしたらいい?
A まずは濡れタオルで冷やす。
かゆみを感じても、かかないことが何より大事。まず濡れタオルを当てて冷やします(保冷剤などでの冷やしすぎはNG)。寝ているときの"かきこわし"対策は、爪を短く切る、布手袋をはめる、患部をガーゼで覆うなどです。(小林先生)
Q70 かゆみの治療法は?
A 薬を上手に使う。
ゆっくり息を吐く!
まずは、かゆみや炎症の原因を取り除く、もしくは避けることが第一。次に症状に適した外用薬や内服薬などを上手に使って、炎症やかゆみを抑えます。さらに、"かゆみの悪循環"に陥らないために、かゆくても搔破行動を起こさないよう、自分自身の行動を見直すことが大切。かきたい衝動に駆られたら、まずはゆっくり息を吐いて! かくこと以外の楽しい行動を見つけて息抜きをするなど、"かきたいストレス"を解消しましょう。(小林先生)
今回、答えてくれたのは…
小林美咲さん
1951年生まれ。小林皮膚科医院院長。皮膚科専門医、漢方専門医。皮膚科心身症の第一人者で、学会講演発表や医療専門書の執筆も
イラスト/伊藤美樹 構成・原文/山村浩子