最新医療でも注目!
「シンバイオティクス」って何?
便秘や下痢に悩んでいる人は、すでにヨーグルトやサプリメントの摂取を毎日の習慣にしているかも。そんなベテランも、これから大腸のケア=「大腸活」を始めたい人も、知っておきたい3つの用語があります。それぞれ、食品に含まれる成分や菌が腸の健康にどう働くのかを表す言葉です。
ひとつは「プロバイオティクス」。食事などから摂取する、腸に有用な菌を指し、乳酸菌やビフィズス菌のサプリメントや、これらを配合したヨーグルトなどが代表的。現在は、生きたまま腸に届かなくても、これらの菌を体内に一定期間滞在させることでも腸内環境を整えるといわれています。
一方、腸内に住む有益な菌の "エサ"となることで菌を活性化させ、短鎖脂肪酸を産生させるものを「プレバイオティクス」といいます。食物繊維やオリゴ糖などがこれに当たります。
そして、近年ではその両方をバランスよく摂取すること、もしくは双方の作用を併せ持った食材そのものを「シンバイオティクス」と呼び、医療機関などでも注目を集めています。
「有用な菌を腸に届け、さらにそのエサになる食材を摂取する。今、この"菌"と"エサ"による相乗効果に期待が集まっているわけです。大腸活には、このシンバイオティクスを意識することが非常に重要です」
◆腸にアプローチする3つの働き◆
●プロバイオテイクス
有益に働く菌を摂取する(ヨーグルトや発酵食品など)
●プレバイオティクス
有益菌のエサになり、短鎖脂肪酸を作る(水溶性食物繊維、オリゴ糖など)
●シンバイオティクス
その両方を合わせたもの(水溶性と不溶性の食物繊維、ヨーグルトなど)
【ヨーグルトは自分に合うものを探すべし】
短鎖脂肪酸を作るのに有用なビフィズス菌や、それを助ける乳酸菌は、ヨーグルトから賢く摂取。実はヨーグルトは腸との相性があり、人によって効果が異なります。
まず2週間続けて食べてみて、便の様子がよくなれば〇。改善されない場合はほかのものを試して、自分に合ったものを探して。見つかったら、1日に小さいカップひとつを目安に毎日食べましょう。
●ビフィズス菌BifiXと、チコリ根由来の食物繊維イヌリン配合のおいしい相乗効果
●LB81乳酸菌と良質な乳原料だけでつくられた、整腸作用のある特定保健用食品
次回は、短鎖脂肪酸を増やし、大腸改革をしたいときに摂取するべき食物繊維について詳しくご紹介します。
イラスト/ハヤシコウ 取材・原文/山村浩子