ランニングしたら痩せる?
ランニングする目的がダイエットという方も多いのではないかと思います。
ランニングすれば痩せるのか。
この答えは、数年ランニングを趣味とした経験から、Yes、であり、Noでもある、というのが正直な感想です。
どういうことか、を説明する前に、まず運動で消費するカロリーの算出方法を確認しましょう。
活動強度を表す単位に「METs」というものがあります。安静時のエネルギー消費量を1とするのに対して、どのくらい消費したかを計算するもので、それぞれの運動の強度も数値として決められています。
例えばランニングのMETsはゆっくりめの時速7.0kmで6、時速10.8kmだと10.5です。
普通に歩くと3(時速4.0km)、速足でウォーキング(時速6.4km)だと5になります。
これを数式に当てはめると、以下のようになります。
エネルギー消費量(kcal) =1.05 × 運動強度(METs) × 時間(h) × 体重(kg)
例えば、体重50kgの人が1時間ウォーキング(時速6.4km)、もしくはランニング(時速10.8km)した場合は、以下のカロリーを消費します。
速足ウォーキング(時速6.4km/h)→1.05×5.0(METs)×1×50=262.5kcal
ランニング(時速10.8km/h)→1.05×10.5(METs)×1×50=551.25kcal
例えば私が時々見るタニタのサイトの接種カロリー早見表では、ショートケーキは292kcal、シュークリームは209kcalとなっています。1時間ウォーキングしても262.5kcalでは、ほぼスイーツ1個分にしかなりません。
つまり毎日スイーツを食べていたらトントン、太らないけど痩せはしないということになります。
同じ体重でも引き締まっていれば格好いい
じゃあ、苦しい思いをしてランニングしても痩せないのか。
答えは、Noです。
ランニングをするにはそれなりの足の筋肉が必要、と以前書きました。つまり走るとそれなりに筋肉はついてきます。
(細かいことをいえば、筋肉の中のグリコーゲンをエネルギーにするランニングは、筋トレのような筋肉増量にはあまり効果がないのですが、とりあえずがっつり筋トレする人でないとほぼ関係ないのでそこは割愛します。)
まったく運動していないところから始めると、確かに最初は体重が減ります。そこから、ランニングを続けていると、走るための筋肉が増えてくるせいか、そこまで体重は減らなくなります。筋肉は重いからです。
その分、基礎代謝が上がるので、身体は締まってきます。見た目も変わります。体重が変わらないのに、すっきりしてきた、ということが起こるのです。
脂肪は同じ重さの筋肉に比べ体積が約3倍も大きいといわれています。
つまり同じ重さだったら脂肪のほうが大きいのです!
あと、ランニングは身体全体を動かします。個人差はあると思うのですが、これって便秘にすごく効くようなのです。確かにかなり上下に揺らすのですから、ある意味腸活といってもいいのかもしれません。
そのせいか、ランニングを始めてから、お腹ポッコリがだいぶ改善してきている実感があります。
ダイエット目的なら食事が重要、でも運動するメリットも大きい
私もランニングを始める前は、走れば走るだけ痩せる、というか体重が減ると思っていました。痩せるということを体重が減るということだけで考えるなら、ランニングだけでなく運動ではなかなか難しいと思います。もちろん、月に300kmも400kmも走るエリートランナーであれば違うかもしれませんが、普通は食事制限とかカロリー計算が必要になってくるのではないでしょうか。
でも、ランニングをすれば筋肉だけでなく、新陳代謝もよくなり、むくみも減ってすっきりするし、食べるものにそこまで気を使う必要がなくなる、ということは大きなメリットだと思います。
もちろん、運動したからといって安心しておやつをたくさん食べていては、むしろ太ってしまうこともあり得るので注意ですよ!