ついさっき話していたことをもう忘れている、同じ話を何度も繰り返す…。
83歳の父です。ほんの数年前までは週3くらいでプールに行って「今日も1キロ泳いだ!」なんて元気に話してくれていたのに、コロナ禍の影響からプール通いがストップしたまま現在に至り、知人と会う機会もぐっと減って…。あれよあれという間におじいさん化が一気に進んでしまったようです。体力と当時に気力も落ち、近頃は娘の私が誘っても外出するのが面倒くさそう。そして、認知機能もさらに衰えてきた感がひしひしと。
認知症に関しては、専門医に診てもらっています。MRI画像や時計を描く検査などをトータルで受けた結果、「今のところは加齢による物忘れ」と診断されたのですが、実はそれも2年前の話。冒頭に書いたような〝同じ話を何度も繰り返す〟が、ますます増えてきているのが心配で。
楽しく「脳」を活性化するにはどうしたら!?
認知機能の活性化には〈バランスのとれた食事〉〈ウォーキングなどの適度な運動〉〈頭の体操〉と五感を刺激するのがイイとされています。食事に関しては母にお任せなので、適度な運動と頭の体操は娘の私がなんとかサポートできれば、と考えているのですが、散歩もおっくうになってきている父を頻繁に連れ出すのはなかなかしんどい。どうにか区民プールに連れて行ったときには、父は25m泳いだだけで息があがってしまった現実にショックを受けたようでした。「運動は続けることが大事って、こういうことなんだね〜」と自分自身に言い聞かせるつもりもあって言葉にしたところ、父にとっては〝傷口に塩〟。しょんぼりさせてしまい逆効果だったかも、と私までしょんぼりした思い出に。
では、頭の体操は? 100均で漢字ドリルや計算ドリルを買って渡してみたものの、やる気配ゼロ。トランプやオセロなどを持って行っても、すぐに飽きてしまうし楽しくなさそう。そんなときに知ったのがコレ、ガンマ波サウンドを聴くテレビスピーカーです。
普段の生活の中で五感を刺激してくれる
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚という五感を刺激することは脳の活性化につながり、言い換えればどれも頭の体操になるとも言えますよね。そのうちの聴覚では、「運動と連動させるとイイ」「光と連動させるとイイ」など国内外でさまざまな研究が進められてます。
そしてこのスピーカーは、TVの音声を40Hzのガンマ波サウンドに変調するというもの。はて、40Hzのガンマ波とは? 40Hzパルス音は以前から認知機能との関係性が注目され、海外では脳波に良い影響を与えるという発表もされているようです。どんな音かというと、あぶくが混じったようなノイズ感があるというか、この音だけを聞き続けるのはちょっと苦痛な感じの音なのですが・・・
これを聴きやすくしたのがガンマ波サウンドなんです。本体もしくはリモコンの切り替えボタンを操作することで、人の声などの音声は劣化させずに背景音・BGMを40Hz音に変調してくれるわけです。Wi-Fiなどの設定は不要で、TVにつなぐだけでOKなのもうれしいポイント。
実際にガンマ波サウンドを聴いてみたい、という方は、こちらのページでデモ音源が公開されています。聴きやすさの好みに合わせてガンマ波サウンドモードを(標準)(弱)で調整できるのですが、その違いについても聴き比べることができます。
うちの父に限ったことではなく、「ためになるから」「良いものだから」と伝えても、高齢者に新しい習慣を始めてもらうのは至難の業だとつくづく感じています。でも、いつも観ているTVにつなぐだけ、なら…♪
◆ガンマ波サウンドケア「Kikippa(ききっぱ)」
スピーカー本体49,500円、サービス使用料 月額1,980円(ガンマ波サウンドや最新情報へのアップデート、専用ウェブサイト上のマイページサービスなどを定額で利用するための料金)
シオノギヘルスケア
取材・文/佐藤素美