日本人女性のがん死亡数1位 どれだけ知ってる? 大腸がん
増田美加さん
Mika Masuda
1962年生まれ。女性医療ジャーナリスト。35年にわたり女性の医療、ヘルスケアを専門に取材。自身が乳がんに罹患してからは、がん啓発活動を積極的に行っている。著書に『もう我慢しない! おしもの悩み 40代からの女の選択』(オークラ出版)など
乳がんになった私が心配したこと。「もしかして大腸がんのリスクも高い?」
実は、私も40代~50代にかけて「もしや大腸がん⁉」という怖い思いをしています。43歳で乳がんにかかり、幸い0期という早期発見だったため、治療も手術だけですみ、乳房も失わず命の危険も感じず、乳がんは事なきを得ました。しかし、がんを経験した人はわかると思いますが、治療を終えてホッとしたとき、次に頭に浮かぶのは「ほかのがんは、大丈夫だよね?」ということ。いちばん心配になったのは、日本女性の死亡数1位、罹患数2位の大腸がんです。
私はその頃下痢と便秘を繰り返していました。それまで、便潜血検査は毎年受けていましたが、大腸内視鏡検査は一度も受けたことがなく、「これはまずい…」と思い、大腸内視鏡検査を予約しました。
結果は、受けてよかった! なんと大腸ポリープが7個もあって切除したのです。そのうちの1個は7㎜の大きさに成長しており、その場で切除。病理検査の結果は良性でしたが、医師から「1㎝を超えていたら、がん化していたかも」と言われたのでした。
ポリープの数が多かったので、医師の指示通り翌年も検査を受け、また3個見つかり切除。次は3年後、そのあとは5年間隔で大腸内視鏡検査を受けていますが、ポリープは見つかっていません。
「一度も大腸内視鏡検査を受けたことがなければ、更年期以降はまず一度は受けて自分の大腸の状態を知っておくべき」と、消化器科の医師は言います。大腸がんの正体とその対策を知って、正しい検診をぜひ受けてください。
イラスト/カツヤマケイコ 構成・原文/増田美加