世界の「6つのマラソン大会を制限時間内に完走する」ともらえる称号とメダルが夫婦の目標
アボット・ワールドマラソンメジャーズ(AbbottWMM)をご存じでしょうか。
ランナーでなければあまりピンとこないかもしれませんが、東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨークシティマラソンをシリーズとしてこう呼びます。これらはテレビなどでも中継されますが、出走条件さえクリアすれば誰でも走ることができます。さらに、この6大会全てを制限時間内に完走すれば「Six Star Finisher」として各大会での記録が入った名前入りの完走証とメダルをもらうことができます。
2023年1月現在で、この「Six Star Finisher」は世界で8,148人。いまだたくさんのランナーがこのメダルを目指しています。
なにを隠そう、私もそのうちの一人です。
2020年に東京マラソンに夫婦揃って当選したことをきっかけに、家庭内協議でチャレンジすることを決めたのですが、ご存じのようにコロナのせいで海外渡航に制限が起こり、結局4年ほど棒に振ってしまいました。
この6大会、実は割と制限時間が厳しいため、あまり歳を重ねないうちに走らないと体力的にも完走できなくなってしまう!
ということで、思い切って今年ベルリンマラソンとニューヨークシティマラソンの2つを走ってきました。久しぶりの海外旅行もすごく楽しかったので、旅行記も兼ねて海外の大会ってどんなものなのかをご報告してみますね。
まずは、ベルリンマラソンから。
ベルリンマラソンってこんな大会
2023年に49回目となるベルリンマラソン(正式名称:BMW Berlin Marathon)は、高低差がほぼないフラットな高速コースが特徴で、日本人選手の記録更新も多い人気の大会です。
例えば、2001年大会では高橋尚子さんが女子マラソン世界記録を、2004年には渋井陽子さんが優勝、2005年では野口みずきさんが日本記録を出しています。
今年は新谷仁美選手が出場されていたので、テレビで見た方も多いのではないでしょうか。
コースはベルリンの中心部にある公園のティーアガルテンをスタートして、戦勝記念塔やテレビ塔、カイザー・ヴィルヘルム記念教会などの観光名所を巡り、ブランデンブルク門をくぐってフィニッシュ。制限時間は、6時間15分です。
とにかくフラット!とにかく走りやすい!
とにかく走りやすい!ほとんど高低差がないこともあるのですが、実は旧東ドイツ領は戦車などを走らせることを想定していて、もともと道の幅が広いところが多いのです。場所によっては一回の信号で渡れないくらいの幅広い通りもあり、おかげで数万人のランナーが一緒に走っているとは思えないほど快適でした。
なお、ベルリンマラソン2023では、47,912名のランナーが出走したそうです。東京マラソン2023の出走人数が38,423人だったそうですから、この快適さはすごいことだなと思いました。
また、応援が多く盛り上がるだけでなく、ほとんど係員がいないのにみんながお行儀よく、変な混乱が全然見られないことも印象的でした。知らない人でも気軽に応援の声をかけてくれるので、走っていてとても楽しいです。
コンサート並みの生演奏などもあちこちにあり、ついつい聞きほれてしまいました。
もうすぐフィニッシュ!先にブランデンブルク門が見えています。
さらにフィニッシュ後にはノンアルコールビールの振る舞いがあることも、いかにもビールの国ドイツらしかったです。
おまけ:オクトーバーフェストにも行ってきました!
この時期にドイツに行くとしたら、なんといってもオクトーバーフェストですよね。ドイツのミュンヘンで9月中旬から10月上旬にかけての16日間開催されるオクトーバーフェストは、広い会場にドイツ国内の有名ブリュワリーが大きなテントを設置し、このために特別に醸造したビールをふるまうという、世界でも最大規模のお祭りです。
なぜかテーブルに乗る人が多い・・・。
この時期は高級デパートから小さな店舗まで街中のウィンドウにバイエルンの民族衣裳が飾られ、多くの人たちが実際にこの衣装を着て会場に向かうのです。観光客向けのレンタル店も多いです。日本でいえば、浴衣を着てお祭りに行くような感じでしょうか?
ベルリンからミュンヘンは、感覚的に大阪から東京へ移動するくらいのイメージですが、やっぱりこの時期にドイツへ行くなら、オクトーバーフェストにも行きたい!
そんなこんなで、マラソン終了後にわざわざミュンヘンに移動、三日間オクトーバーフェストを楽しんできました。
実は欧州に住んでいた頃、私はまったくビールが飲めませんでした。
日本に帰国し飲めるようになってからは、なんてもったいないことをしたのかと常に後悔・・・やっとリベンジできてうれしかったです。
今は日本でもあちこちでオクトーバーフェストが開催されていますが、やっぱり本場は規模もジョッキサイズも段違い!(1リットルのジョッキ設定しかないのです。)
まさに大人の遊園地でした。